オク氏夫人伝 -偽りの身分 真実の人生-
옥씨부인전 / The Tale of Lady Ok
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主演のイム・ジヨン(2024年、出典:ウィキメディア・コモンズ、CC BY 3.0)
ジャンル 時代劇、ロマンス、ヒューマン
放送期間 2024年11月30日 - 2025年1月26日
放送時間 毎週土・日曜 22:30(韓国時間)
話数 全16話+スペシャルエピソード
放送国家 韓国
言語 韓国語
放送局 JTBC
配信 U-NEXT(日本独占・日韓同時配信)、Viu・KOCOWA(一部地域)
平均視聴率 8.9%(ニールセン・コリア、全国)
制作
演出 チン・ヒョク
制作 SLL
脚本 パク・ジスク
出演者 イム・ジヨン、チュ・ヨンウ、ヨンウ、キム・ジェウォン
その他

概要[編集]

『オク氏夫人伝 -偽りの身分 真実の人生-』(原題:옥씨부인전、英題:The Tale of Lady Ok)とは、2024年11月30日から2025年1月26日まで韓国のJTBCで放送された全16話の時代劇である。名前も身分も、そして夫までもが偽物だった朝鮮時代の女性の一代記を描く。イム・ジヨンとチュ・ヨンウが主演し、最終回で自己最高の13.6%を記録した。日本ではU-NEXTが日韓同時・独占で配信した。

詳細[編集]

作品の成り立ち[編集]

演出は『主君の太陽』(2013年)、『青い海の伝説』(2016〜17年)、『シーシュポス: The Myth』(2021年)を手がけたチン・ヒョク、脚本は『My Spring Days』(2014年)、『Uncle』(2021〜22年)を書いたパク・ジスク(いずれも英題)。制作はSLL。

主人公が就く「外知部(외지부)」は、朝鮮時代に実在した、民の訴訟を代わりに引き受ける職業で、いまでいう弁護士に近い。朝鮮時代の身分制度を舞台にしながら、話の山場を「法廷で勝つ」ことに置いたのが本作の特徴である。

キャスティングと放送までの経緯[編集]

  • 2023年12月6日:イム・ジヨンとチュ・ヨンウの主演が報じられる。
  • 2024年5月28日:イ・ジェウォンの出演が決まる。
  • 2024年6月11日:ヨンウとキム・ジェウォンの出演が報じられる。
  • JTBCは2024年下半期の放送を予告し、のちに2024年11月30日スタート、毎週土・日曜22時30分の枠に決まった。
  • 日本ではU-NEXTがU-NEXTオリジナルとして、2024年12月1日0時10分から毎週日・月曜に配信。韓国の放送とほぼ同時に見られる形だった。

あらすじ[編集]

クドクは、心ない主人キム・ナクスの家に仕える奴婢。主人の娘に代わって読書や刺繍をこなしながら、いつかここから逃げ出すことを夢見ていた。そんな彼女の運命は、両班のソン・ソインとの出会いで大きく動き出す。

ソインは顔をベールで隠し、全国を回って人々に小説を語り聞かせる「伝奇叟(チョンギス)」チョン・スンフィとして生きていた。やがてある事件をきっかけに、クドクは火事で亡くなった両班の令嬢オク・テヨンとして生きることになる。困っている人を放っておけない「オク・テヨン」は、外知部として民の訴えを助け、町で慕われる存在になっていく。しかし、その名前も身分も、そして夫さえも偽物だった。

主な登場人物[編集]

  • クドク/オク・テヨン(演:イム・ジヨン):奴婢の身分から逃れ、「オク・テヨン」の名で生きる女性。外知部として弱い立場の人々を助ける。
  • ソン・ソイン/チョン・スンフィ(演:チュ・ヨンウ):ベールで顔を隠して各地を回る伝奇叟。偶然出会った「オク・テヨン」にひと目で惹かれ、正体を知ったあとも彼女を支え続ける。チュ・ヨンウは、スンフィとよく似たソン・ユンギョム(ドギョムの兄で、のちに「オク・テヨン」の夫となる人物)も演じている。
  • チャ・ミリョン/ペク・スニ(演:ヨンウ):「オク・テヨン」に弟子入りする熱心な娘。実は秘密を抱え、「オク・テヨン」への復讐を狙っている。
  • ソン・ドギョム(演:キム・ジェウォン):村の人気者。幼いころから支えてくれた「オク・テヨン」を深く尊敬している。
  • ハン氏(演:キム・ミスク):本物のオク・テヨンの祖母。
  • マクシム(演:キム・ジェファ):オク家の奴婢で、「テヨン」を慕う。
  • マンソク(演:イ・ジェウォン):スンフィの従者で親友。
  • キム・ナクス(演:イ・ソファン):強欲な両班で、クドクの主人。
  • キム・ソヘ(演:ハ・ユルリ):ナクスの娘。クドクら奴婢をいじめ、逃げたクドクへの復讐を企てる。
  • ソン・ギュジン(演:ソン・ドンイル):公正な郡守で、ユンギョムとドギョムの父。
  • 本物のオク・テヨン(演:ソン・ナウン、特別出演):火事で命を落とした両班の令嬢。

見どころ[編集]

本作最大の魅力はイム・ジヨンの演技。卑しい身分のクドクと気高い令嬢オク・テヨン、対照的な二つの顔を演じ分け、身分制度に翻弄されながら知恵と法で運命に抗うヒロイン像を作り上げた。相手役のチュ・ヨンウは一人二役に近い難しい役どころで、すべてを捨ててクドクを守ろうとする男を好演し、切ないラブロマンスも見応えがある。

視聴率と記録[編集]

視聴率の推移[編集]

話 全国(ニールセン・コリア)
第1話 4.2%
第2話 6.8%
第9話 10.3%
第10話 11.1%
第11話 7.7%
第15話 10.2%
第16話(最終回) 13.6%(最高)
平均 8.9%

初回4.2%から第10話で11%台に乗せ、途中で数字を落とす回もありつつ、最終回でシリーズ最高の13.6%(ニールセン・コリア全国、首都圏14.0%)を記録した。口コミで後半に数字を伸ばしていった「後半型」のヒットである。

数字以上の話題性[編集]

  • Netflixの「グローバルTOP10(非英語TV)」では、2024年12月2日〜8日の週に8位(160万視聴)に入った。当初はアジアの一部地域でしか配信されていなかったにもかかわらずのランクインで、インドネシア、韓国、マレーシア、フィリピン、シンガポール、タイ、台湾、ベトナムでTOP10入りした。
  • 韓国のGood Data Corporationの話題性調査(FUNdex)では、12月10日時点でドラマ部門1位となり、放送開始2週でTV・OTT両部門の首位に立った。出演者部門ではイム・ジヨンが1位、チュ・ヨンウが2位となり、イム・ジヨンは2週連続で1位を守った。

評価と受賞[編集]

批評[編集]

韓国の英字紙The Korea Timesは、社会の決まりに逆らって虐げられた人々の代弁者になる奴婢の女性という主人公像を先進的だと評価した。香港の英字紙South China Morning Postは、よくある朝鮮時代劇とは一線を画す作品として紹介し、Forbesも「環境の制約に閉じ込められない精神を持つ人物」としてイム・ジヨンの演技を評価した。

ドラマ評論家のコン・ヒジョンは、女性の自立を描くドラマは多いが、本作は個人の努力だけでなく「法の枠組みの中で問題を解決する」ことに焦点を当てている点で際立っていると指摘している。

主な受賞・ノミネート[編集]

年 賞 部門 対象 結果
2025年 第61回百想芸術大賞 TV部門 男性新人演技賞 チュ・ヨンウ 受賞
2025年 第61回百想芸術大賞 TV部門 ドラマ作品賞 本作 ノミネート
2025年 第61回百想芸術大賞 TV部門 女性助演賞 キム・ジェファ ノミネート
2025年 第61回百想芸術大賞 TV部門 脚本賞 パク・ジスク ノミネート
2025年 コリアドラマアワード 新人賞 チュ・ヨンウ 受賞
2025年 韓国放送批評家賞 ドラマ部門 本作 受賞

アメリカ合衆国のTIME誌の「2025年のベストK-ドラマ10選」では8位に選ばれた。

百想芸術大賞のノミネート漏れ騒動[編集]

第61回百想芸術大賞では、作品・共演者・脚本がノミネートされたにもかかわらず、主演のイム・ジヨンがTV部門の女性最優秀演技賞の候補から外れた。最高13%台の視聴率と高い評価を得た主演女優の選外は、ファンや視聴者の間で驚きをもって受け止められ、「枠が限られている以上しかたない」という声と「演技は候補に値した」という声に意見が分かれた。

出演者のその後[編集]

  • イム・ジヨンは、Netflix『ザ・グローリー』(2022〜23年)のパク・ヨンジン役で強烈な悪役の印象を残していたが、本作で主演を背負える女優としての評価を固めた。
  • チュ・ヨンウは、本作の放送終盤と重なる2025年1月にNetflix『トラウマコード』が配信され、2作連続のヒットで一気に知名度を上げた。百想芸術大賞の新人賞はその集大成になった。

日本での配信[編集]

日本ではU-NEXTがU-NEXTオリジナルとして、2024年12月1日から日韓同日スタートで独占見放題配信した。2025年4月30日には、クドクとソインの物語を振り返るダイジェスト映像と、イム・ジヨン、チュ・ヨンウ、キム・ジェウォン、ヨンウ、チン・ヒョク監督らのインタビューを収めたスペシャルエピソードが日本初・独占で配信された。スペシャルエピソードには、主演2人が洋装で登場するカットも含まれている。

視聴ガイド[編集]

オク氏夫人伝はどこで見れる?[編集]

日本ではU-NEXTが独占配信しており、本編全16話とスペシャルエピソードを見放題で視聴できる(2026年時点)。アメリカ大陸・ヨーロッパ・オセアニアではKOCOWA、一部地域ではViuでも配信された。

全何話?[編集]

本編は全16話。これとは別に、ダイジェストとキャストインタビューをまとめたスペシャルエピソードが1本ある。

実話?モデルはいる?[編集]

実在の人物をモデルにした作品ではなく、オリジナル脚本のフィクションである。ただし主人公の職業「外知部」は朝鮮時代に実在した訴訟代理の職業で、奴婢・両班といった身分制度も史実を下敷きにしている。

原作はある?[編集]

ない。パク・ジスクによるオリジナル脚本である。

最終回の視聴率は?[編集]

最終回は全国13.6%、首都圏14.0%(ニールセン・コリア)で、作品の自己最高記録だった。

チュ・ヨンウは何役を演じている?[編集]

伝奇叟チョン・スンフィとして生きる両班ソン・ソインと、スンフィによく似たソン・ユンギョムの2人を演じている。同じ顔の2人の男性の関係は、物語の大きな仕掛けのひとつになっている。

似た雰囲気の作品は?[編集]

身分や名前を偽って生きる主人公の成り上がりものとしては、ジョンニョン: スター誕生のような「才能で道を切り開く女性の一代記」と通じるところがある。主演2人の他の作品なら、イム・ジヨンの『ザ・グローリー』、チュ・ヨンウの『トラウマコード』。

余談[編集]

  • 「外知部」という珍しい職業設定で、時代劇でありながら法廷劇的なカタルシスも味わえる。
  • イム・ジヨンは本作の好演で、悪役だけでなく主演を背負える女優としての評価を固めた。
  • 本物のオク・テヨンを特別出演で演じたのは、元Apinkのソン・ナウンである。
  • チュ・ヨンウは、本作と『トラウマコード』がほぼ同時期に話題になったことで、2025年の韓国で最も注目された若手俳優のひとりとも言われた。
  • 日本版タイトルの副題「偽りの身分 真実の人生」は、原題にはない日本独自のもので、作品のテーマをそのまま言い当てている。

関連項目[編集]

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