かまいたち (お笑いコンビ)

かまいたち
コンビ名 かまいたち
メンバー 山内健司(ボケ)
濱家隆一(ツッコミ)
結成 2004年5月
事務所 吉本興業
出身 島根県大阪府
ネタ コント・しゃべくり漫才
受賞 キングオブコント2017 優勝
M-1グランプリ2019 準優勝
活動 かまいたちチャンネル(YouTube)

概要[編集]

かまいたちは、山内健司濱家隆一からなる日本のお笑いコンビ。吉本興業所属。2004年5月にコンビを結成し、『キングオブコント2017』優勝、『M-1グランプリ2019』準優勝という、コント・漫才の二大タイトルで頂点級の成績を収めた実力派である。屁理屈をこねながらじわじわと相手を追い込んでいく山内のボケと、それに本気で苛立ちながら鋭くツッコむ濱家の掛け合いが唯一無二で、令和のお笑いシーンを代表するトップコンビの一組に数えられている。

コンビ名の「かまいたち」は、つむじ風によって皮膚が切れるとされる妖怪・鎌鼬に由来する。M-1とキングオブコントの両方で決勝の常連となった数少ないコンビであり、「漫才もコントもどちらも超一流」という稀有なポジションを確立した。近年はYouTube「かまいたちチャンネル」が爆発的にヒットし、テレビの外でも圧倒的な人気を誇っている。

メンバー[編集]

山内健司[編集]

ボケ担当。1981年1月17日生まれ、島根県の出身。奈良教育大学を卒業しており、教員免許を持つという異色の経歴の持ち主。一見おとなしそうな風貌に反して、芸人界でも屈指の「面白いことを言いたがり」で、自己顕示欲の強さをネタにされることも多い。屁理屈と詭弁で相手を言いくるめていく独特のボケスタイルが持ち味で、その理屈っぽさと負けず嫌いな性格が、かまいたちのコントの根幹を支えている。バラエティでも歯に衣着せぬ毒舌キャラとして人気が高い。

濱家隆一[編集]

ツッコミ担当。1983年11月6日生まれ、大阪府の出身。高身長と濃い顔立ちが特徴で、山内の屁理屈に本気で腹を立てているように見える熱量の高いツッコミが武器。趣味はマジックや料理と多彩で、面倒見の良い兄貴肌の性格から後輩や共演者に慕われている。MCとしての安定感も抜群で、近年は数多くの番組で進行役を任されるなど、ツッコミ・進行・トークのいずれも高い水準でこなすオールラウンダーへと成長した。

結成と下積み[編集]

山内と濱家は吉本興業の養成所で出会い、2004年5月にコンビを結成した。当初は大阪を拠点に活動し、地道に劇場で実績を積み重ねていく。2007年には「ABCお笑い新人グランプリ」で最優秀新人賞を受賞し、若手の実力派として頭角を現した。

その後も賞レースで結果を残し続け、NHK上方漫才コンテストや歌ネタ王決定戦などで優勝。コントと漫才の両方で確かな技術を磨いていった。長く関西で評価される「玄人好みのコンビ」であったが、全国区の知名度を得るには時間を要した。地に足のついた下積みを重ねた末に、二大タイトルでの活躍を機に一気に全国のスターへと駆け上がっていく。

芸風[編集]

かまいたちの笑いの核は、「正論と屁理屈のぶつかり合い」にある。山内が一見もっともらしい屁理屈を延々と展開し、濱家が「いや、おかしいやろ!」と本気でツッコむ。観客は、どう考えても無茶な山内の主張に濱家がだんだん追い詰められていく様子に爆笑するという構図だ。

コントでは緻密な設定と伏線、そして山内の独特なキャラクター造形が光る。一方の漫才では、しゃべくりのテンポと言葉の選び方の妙が際立つ。「トトロ」をめぐる漫才や「UFJ・USJ」の言い間違いネタなど、日常の些細な引っかかりを徹底的に掘り下げていくスタイルは、見る者の共感を誘いながら笑わせる。理詰めなのに後味が爽やかという、絶妙なバランス感覚が持ち味である。

ブレイク[編集]

転機となったのは『キングオブコント2017』での優勝だった。コント師としての実力が全国に証明され、ここから一気にブレイク。さらに『M-1グランプリ』では2017年から3年連続で決勝に進出し、2019年には準優勝を果たした。コントと漫才、両方の頂点級の舞台で結果を残したことで、「どちらもできる本物のコンビ」という評価が決定づけられた。

ブレイク後はテレビのバラエティ番組に引っ張りだことなり、山内の毒舌キャラと濱家の安定したツッコミ・進行力が重宝された。2025年にはフジテレビの元旦恒例『新春!爆笑ヒットパレード』の新MCに抜擢されるなど、お笑い界の中心的存在として活躍の場をますます広げている。

かまいたちチャンネル[編集]

かまいたちを語るうえで欠かせないのが、YouTube「かまいたちチャンネル」の存在だ。二人の自然体なトークやゆるい企画が人気を博し、チャンネル登録者数は芸人系YouTubeのなかでもトップクラスに成長。テレビでは見られない素のやり取りや、山内のクセの強さが存分に発揮される動画の数々がファンを楽しませている。テレビとネットの両輪で人気を拡大した、令和型の成功モデルとも言えるコンビである。

人物・関係性[編集]

山内と濱家の関係は、一見すると「いがみ合っているように見えて、実は深い信頼で結ばれている」典型的な名コンビ。ネタでもプライベートでも本気でぶつかり合うが、互いの実力を誰よりも認め合っている。濱家は山内の自由なボケを受け止める器の大きさを持ち、山内は濱家のツッコミがあってこそ自分のボケが輝くことを理解している。

二人とも千鳥 (お笑いコンビ)をはじめとする先輩芸人から可愛がられ、同時に令和ロマンさや香といった後輩からも一目置かれる存在。お笑い界の「中堅エース」として、上と下をつなぐ役割も担っている。

二大タイトルでの足跡[編集]

かまいたちのキャリアを語るうえで象徴的なのが、コントと漫才という性質の異なる二つの賞レースで頂点級の成績を残した点である。『キングオブコント』では緻密に構築された設定と演技力で頂点に立ち、『M-1グランプリ』ではしゃべくりの瞬発力と言葉選びの妙で観客を沸かせた。本来、コント師と漫才師は得意分野が分かれることが多いなかで、どちらでも全国の決勝で勝負できる対応力は、二人の基礎体力の高さを物語っている。

この「二刀流」は後輩芸人にとっても一つの目標となり、賞レースを目指す若手から「かまいたちのようになりたい」という声が挙がることも多い。理詰めのコントと体温の高い漫才を行き来できる柔軟さこそが、長くトップを走り続けられる理由なのだろう。

バラエティでの活躍[編集]

ブレイク後の二人は、ネタ番組にとどまらずトークバラエティや情報番組でも存在感を発揮している。山内は遠慮のない毒舌と独特の視点でひな壇を盛り上げ、濱家は的確な進行と気配りで番組全体をまとめる。コンビとしてだけでなく、それぞれが単独でも需要のある「個の強さ」を備えているのが、現在のかまいたちの強みだ。

特に濱家のMC適性は高く評価されており、生放送の情報番組から大型特番まで幅広く起用されている。ネタの実力で名を上げ、トーク力でさらに地位を固める——理想的なキャリアの広げ方をしているコンビと言えるだろう。

炎上とバズ[編集]

  • 「トトロ」漫才や「UFJ・USJ」ネタなど、言い間違い・屁理屈系のネタがSNSで何度もバズり、切り抜き動画が大量に拡散された。
  • 山内の毒舌・自己顕示欲の強さがたびたび話題になり、「山内構文」としてネット上でいじられることも。本人もそれを芸にしている。
  • 『キングオブコント』『M-1』の二冠級の活躍が、「コントも漫才も両方できるのはすごい」と称賛を集めた。
  • かまいたちチャンネルの企画動画が頻繁にトレンド入りし、テレビ未視聴層にもファンを広げた。

余談[編集]

  • 山内は教員免許を持つ「元・教師志望」。インテリな一面がありつつ、芸人としては誰よりも目立ちたがりというギャップが面白がられている。
  • 濱家は趣味のマジックや料理の腕前が本格的で、番組で披露して驚かれることもしばしば。
  • 二人は本気で口論しているように見えるが、楽屋では普通に仲が良いというギャップもファンに愛されている。
  • 山内の「クセの強さ」は千鳥のノブにいじられる定番ネタにもなっており、芸人同士の絡みでも輝く。
  • コンビ名が妖怪由来というのは意外と知られておらず、ファンの間でちょっとしたトリビアになっている。
  • 賞レースで結果を出し続けた一方、ブレイクまでには十年以上を要しており、その遅咲きぶりも語り草。

関連項目[編集]

外部リンク[編集]

  • 吉本興業 公式プロフィール
  • かまいたちチャンネル(YouTube)