概要
モンスターコミックスとは、双葉社が展開する漫画レーベルである。小説家になろうなどのウェブ小説を原作とするコミカライズ作品に特化している点が最大の特徴。
詳細
成り立ち
2014年7月30日、双葉社がウェブ小説の書籍化レーベル「モンスター文庫」を創刊した際に、その漫画版レーベルとして設けられた。小説と漫画を同じ「モンスター」の名で並走させる建て付けで、以後は両者をまとめて「モンスターレーベル」と呼ぶ扱いも使われている。
何を出しているか
刊行の中心は、異世界ファンタジー、異世界恋愛、現代バトルファンタジー、現代ラブコメといった、ウェブ小説で読者の多いジャンルの漫画化である。原作の大半は小説家になろうやカクヨムといった投稿サイト発の作品で、いわゆるなろう系のコミカライズが並ぶ。刊行ペースは拡大しており、月3回発売とする体制が発表されている。
ウェブ媒体としては「がうがうモンスター+」があり、レーベル作品の連載・試し読みの場になっている。
コミカライズという商売の構造
ウェブ小説のコミカライズが出版社にとって扱いやすいのは、企画の確度がすでに測れているからである。新作の漫画をゼロから立ち上げる場合、読者がつくかどうかは連載を始めるまで分からない。これに対しウェブ小説は、投稿サイトのランキングやブックマーク数という形で「何人が読んだか」が公開されている。需要が確認済みの状態から制作に入れるので、外れたときの損失が読みやすい。
同じ計算はウェブトゥーンの映像化や、漫画アプリ連載作品のアニメ化にも働いている。需要が先に見える場があると、その下流に確度の高い企画が並ぶ——という流れ自体は、少年ジャンプ+のような投稿・連載の場と地続きである。
一方で、原作の人気がそのまま漫画の売上に移るとは限らない。文章では成立していた設定説明が、絵にすると冗長になる例や、逆に戦闘描写が絵にして初めて機能する例があり、コミカライズの担当作家の力量が結果を左右する度合いは小さくない。
よくある質問
- モンスターコミックスはどこのレーベルですか
- 双葉社のレーベルである。
- モンスター文庫との関係は何ですか
- モンスター文庫がウェブ小説の書籍化(小説)、モンスターコミックスがその漫画版という関係にあり、まとめて「モンスターレーベル」と呼ばれることがある。
- なろう系のコミカライズが多いのはなぜですか
- 投稿サイトで読者数が可視化されているため、企画の確度を事前に測りやすいという事情が大きい。
- どこで読めますか
- 単行本のほか、ウェブ媒体「がうがうモンスター+」でも連載・試し読みが行われている。
余談
- レーベル名の「モンスター」は、扱うジャンル(異世界ファンタジー)に直結した命名で、書店の棚で背表紙を見たときにジャンルが推測できる。レーベル名がジャンルの目印として機能するのは文庫レーベルの伝統的な作法でもある。
- 2024年には「モンスターレーベル10周年」として記念の特設サイトが設けられた。ウェブ小説の書籍化レーベルが10年続いたこと自体、この市場が一過性ではなかったことを示す材料として語られることが多い。