概要[編集]
FLASH(フラッシュ)とは、光文社が発行する日本の写真週刊誌である。1986年11月4日創刊で、毎週火曜日発売。芸能スクープとグラビアの両方を看板とする点に特徴がある。
詳細[編集]
写真週刊誌ブームの最後発[編集]
FLASHが創刊された1986年は、日本の写真週刊誌ブームの最盛期にあたる。1981年の『FOCUS』(新潮社)を皮切りに、1984年に『FRIDAY』(講談社)、1985年に『TOUCH』(小学館)と『Emma』(文藝春秋)が相次いで創刊され、FLASHはその流れの最後発として登場した。5誌の頭文字を並べた「FFFTE(フォーカス・フライデー・フラッシュ・タッチ・エンマ)」という呼び方が当時使われている。
ブームは長くは続かず、後発の数誌は1980年代末から1990年代にかけて相次いで休刊した。現在まで刊行が続いているのはFLASHとFRIDAYの2誌であり、写真週刊誌というジャンル自体が、この2誌に集約された形になっている。
誌面の性格[編集]
FLASHは芸能人・政治家・スポーツ選手の動向を写真で追う報道と、グラビアの二本立てで構成されている。スクープ一辺倒ではなく、グラビアの比重が高いことが同ジャンル内でのFLASHの特徴とされる。
光文社は誌面のグラビアを「FLASHデジタル写真集」として単体で販売しており、雑誌を買わなくても出演者単位でコンテンツを購入できる。この形式は週刊プレイボーイや週刊ヤングジャンプなど男性誌全般に広がっているが、写真週刊誌でこれを本格展開している点はFLASHの特色といえる。
Smart FLASH[編集]
ウェブ版として「Smart FLASH(スマフラ)」を運営している。紙の発売日を待たずに記事を配信する運用に切り替わっており、速報はウェブ、まとめ読みは紙という役割分担が明確になっている。芸能ニュースの一次ソースとして他媒体に引用される機会も多く、X (SNS)経由で記事が拡散する導線が定着している。
グラビアの発表媒体として[編集]
FLASHは、グラビアアイドルやSNS発の人物にとって最初の掲載誌になることが多い媒体である。たとえば夢見るぅは2019年12月のFLASHでグラビアデビューしており、SNSでフォロワーを集めた人物が紙媒体に登場する際の入口としてFLASHが選ばれる例は珍しくない。
引退したAV女優がタレント活動の一環としてグラビアに登場するケースもあり、ジャンルをまたいだ人物の移動を写し取る場としても機能している。
男性誌全体のなかでの位置[編集]
グラビアを掲載する日本の週刊誌には、集英社の『週刊プレイボーイ』『週刊ヤングジャンプ』、講談社の『ヤングマガジン』などがあり、写真週刊誌の『FLASH』『FRIDAY』もその一角を占めている。小学館を含む各社が同種の枠を持っているため、出演者から見れば「どの誌面に出るか」で届く読者層が変わるという選択が生じる。
InstagramやX (SNS)で知名度を得てから紙の媒体に登場する順番が一般化した現在、Z世代の読者にとってFLASHのグラビアは「初めて見る場所」ではなく「すでに知っている人物をまとめて見る場所」になりつつある。女優やアイドルがキャリアの節目に登場する媒体という位置づけも、この変化と無縁ではない。
余談[編集]
- 誌名の「FLASH」はカメラのフラッシュに由来すると理解されるのが一般的だが、公式に説明された由来として確認できる記述は見当たらないため、断定はできない。
- 写真週刊誌は「撮る側」の倫理がたびたび議論の対象になってきたジャンルでもある。1980年代のブーム期には過熱した取材が社会問題となり、その後の各誌の編集方針に影響を与えたとされる(FRIDAYの項も参照)。
- 紙の写真週刊誌が生き残っている国は多くない。日本でFLASHとFRIDAYが続いている理由として、コンビニエンスストアという週刊誌の販売網が全国に張り巡らされていることがしばしば挙げられる。