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強制力がない自主規制団体をどう評価するかは、[[日本民間放送連盟]]の自主基準や、かつての[[日本ビデオ倫理協会]]をめぐる議論と同型である。行政が処分を下す形にしないこと自体が自主規制の目的だと見る立場と、参加していない事業者に届かない以上、問題のある取引ほど枠の外に残ると見る立場が並んでおり、「誰が線を引くか」という点で決着していない。 | 強制力がない自主規制団体をどう評価するかは、[[日本民間放送連盟]]の自主基準や、かつての[[日本ビデオ倫理協会]]をめぐる議論と同型である。行政が処分を下す形にしないこと自体が自主規制の目的だと見る立場と、参加していない事業者に届かない以上、問題のある取引ほど枠の外に残ると見る立場が並んでおり、「誰が線を引くか」という点で決着していない。 | ||
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2026年9月22日 (火) 17:40時点における最新版
概要[編集]
適正映像事業者連合会(てきせいえいぞうじぎょうしゃれんごうかい、Compliant Contents Business Union)とは、日本のアダルトビデオ業界で、出演契約の手続きや作品の販売停止、出演者への二次使用料支払いといった実務を担うNPO法人である。2024年3月31日に活動を終えたAV人権倫理機構から、これらの業務を引き継いだ団体として知られる。
詳細[編集]
成り立ちはやや入り組んでいる。もともとAV人権倫理機構の外局として、契約書類の保管と二次利用報酬に関する業務を担う組織が2019年6月4日に置かれた。その後、知的財産振興協会を改組する形で連合会が設けられ、機構の活動終了にともなって、作品の販売停止業務と出演者への二次使用料の支払い業務がこちらへ移った。
移行の過程では、機構と連合会のあいだで方針の食い違いがあったことが機構側の記録に残っている。業務が自動的に引き継がれたのではなく、どの組織がどの機能を持つかをめぐる調整の末に現在の形になった。
引き継がれた業務の中身[編集]
実務上最も重いのは販売停止の取り次ぎである。作品はいったん流通に乗ると、販売サイト・パッケージ・二次配信へと分散する。出演者が個人で一社ずつ交渉して回収するのは現実的でない。窓口の意味は権限の強さにあるのではなく、申し出る側の手数を減らす一点にある。FANZAのような配信の場では商品が一覧として並ぶため、止める先も一覧の数だけ存在する。MOODYZやマドンナのように複数のレーベルを持つ企業群、デジタルアークのような内部メーカー制のレーベルまで含めると、同じ作品が複数の経路で扱われることも珍しくない。
二次使用料の支払い業務も同じ性質を持つ。作品が販売された後に発生する取り分を、出演者が自分で各社に請求して回るのではなく、契約書類を保管している団体が集約して処理する。書類の保管と支払いの処理が同じ組織にあるのは、支払いの根拠が契約書そのものだからである。AV女優として活動した期間が終わったあとにも作品の流通は続くため、この機能は在籍中よりむしろ引退後に効いてくる。
制度の中での位置[編集]
2022年6月に成立したAV新法(AV出演被害防止・救済法)により、契約と撤回の手続きは法律の側に定められた。業界団体が自主的に運用していた手続きの一部が法制度に移ったことになる。
この移行の評価は分かれている。法律に定められた以上、自主規制団体が担っていた役割は一段落したと見る立場がある一方、法の及ばない範囲——たとえば法施行前に制作された作品や、法の枠に入らない流通経路——を埋めていた機能が薄くなったと見る立場もある。連合会はその法の外側に残る実務を引き受けている組織だが、参加していない事業者に対して強制力を持つわけではない。
強制力がない自主規制団体をどう評価するかは、日本民間放送連盟の自主基準や、かつての日本ビデオ倫理協会をめぐる議論と同型である。行政が処分を下す形にしないこと自体が自主規制の目的だと見る立場と、参加していない事業者に届かない以上、問題のある取引ほど枠の外に残ると見る立場が並んでおり、「誰が線を引くか」という点で決着していない。
余談[編集]
- 団体名に「適正」という語が入っているのは、作品の内容ではなく手続きが基準を満たしているかを示すためである。内容の審査を行っていた日本ビデオ倫理協会とは、そもそも見ている対象が違う。
- 英語名称 Compliant Contents Business Union の頭文字を取った ccbu がドメイン名に使われている。日本語の略称が定着していない団体は、実務上ドメイン名や英字略号のほうが先に通ることがある。