株式会社Cygames
Cygames, Inc.
Cygames_Logo.png
Cygamesのロゴ(出典:ウィキメディア・コモンズ)
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佐賀市のCygames佐賀ビル(2021年・出典:ウィキメディア・コモンズ)
略称 サイゲ、サイゲームス
国家 日本
種類 株式会社
市場情報 非上場(親会社サイバーエージェントは東証プライム上場)
業種 情報・通信業(ゲーム開発・運営、アニメ・漫画・音楽等のコンテンツ事業)
本社所在地 東京都渋谷区
設立日 2011年5月9日
年齢 15周年
設立者 渡邊耕一
代表者 代表取締役社長 渡邊耕一
上場 非上場
年間売上 1,375億2,800万円(2025年9月期)
従業員数 3,000名超
主要株主 サイバーエージェント(親会社)、ディー・エヌ・エー、任天堂
主要部門 大阪Cygames、佐賀Cygames、Cygames Research
主要子会社 Cygames AI Studio、草薙、Cymusic、Cygames Korea、Cygames Taiwan、Cygames America、Cygames Europe
関係する人物 渡邊耕一、藤田晋、木村唯人
代表作品 『神撃のバハムート』『グランブルーファンタジー』『プリンセスコネクト!Re:Dive』『Shadowverse』『ウマ娘 プリティーダービー』
別名 サイゲームス
リンク https://www.cygames.co.jp/


概要[編集]

Cygames(サイゲームス)とは、サイバーエージェントの子会社として2011年に設立された日本のゲーム会社である。『神撃のバハムート』『グランブルーファンタジー』『ウマ娘 プリティーダービー』などのヒット作を連発し、「最高のコンテンツを作る会社」を掲げてアニメ・漫画・音楽・競馬スポンサーまで手を広げる、日本屈指のコンテンツ企業だ。

詳細[編集]

会社の立ち位置[編集]

Cygamesはサイバーエージェントグループのゲーム事業の中核を担う会社で、グループのゲーム部門の売上・利益の大部分をたたき出している。非上場だが、親会社サイバーエージェントの決算発表では毎回「ウマ娘」「グラブル」の名前が業績要因として挙がるため、事実上サイバーエージェントの業績を左右する存在といえる。株主にはサイバーエージェントのほか、創業期に資本参加したディー・エヌ・エー(DeNA)や、2016年の資本業務提携で株式を取得した任天堂も名を連ねるとされる。

ゲーム開発・運営が本業だが、アニメ制作、ウェブ漫画サービス「サイコミ」、音楽制作、Eスポーツ大会運営、AI研究、そして世界の競馬やサッカークラブへのスポンサー活動まで、事業領域は非常に幅広い。社名の「Cy」は親会社サイバーエージェントの「Cyber」に由来する。

拠点と組織[編集]

本社は東京都渋谷区。2015年にはコンシューマーゲーム開発を担う大阪拠点、さらに代表・渡邊耕一の地元である佐賀県にも拠点(佐賀Cygames)を置いている。2026年10月からは新コーポレートCM「佐賀から世界へ」篇の放送が始まっており、地方拠点を前面に押し出したブランディングも行っている。

海外では2017年にCygames Korea、2018年にCygames Taiwan、2023年4月にはCygames America(米国)とCygames Europe(英国)を設立。社員数は2022年時点で渡邊社長が「3,500人以上」と語っており、国内ゲーム会社でも屈指の大所帯だ。研究開発部門のCygames Researchは画像認識などの研究で国際会議に論文を通しており、2026年9月には東京科学大学との共同研究論文がコンピュータビジョン分野の国際会議ECCV 2026に採択された。

「最高のコンテンツを作る会社」[編集]

Cygamesのビジョンは「最高のコンテンツを作る会社」。渡邊社長は講演で、モノづくりの原則として「嫌なものをなくす」ことを挙げ、UIのもたつきや操作の煩雑さなどユーザーのストレスを徹底的に潰すと語っている。また、全タイトルのアートディレクションを社長自らが見ており、リリース前は毎週全プロジェクトをチェックしているという。

もう一つの特徴が「作り直しを躊躇しない」姿勢である。『ウマ娘』のリリースが当初予定から2年以上延期されたのはその象徴で、渡邊社長は「作り直さずに売れなかった時の方がチーム全体が辛い」として、作り直しの責任は現場ではなく自分にあると開発陣に伝えているそうだ。既存タイトルから人を引き抜かずに新規プロジェクトには新たに人員を足す、という運営方針も語られている。

歴史[編集]

設立経緯:震災と渡邊耕一[編集]

創業者の渡邊耕一は1978年生まれ、佐賀県伊万里市出身。佐世保工業高等専門学校を経て広島大学で西洋哲学を学んだという異色の経歴を持つ。ゲーム業界ではポリゴンマジック、シリコンスタジオを経てプロデューサーとして経験を積んだ。

独立のきっかけは2011年3月の東日本大震災だったとされる。渡邊は講演で「明日死ぬこともあるかもしれない。だったらやるだけのこと」と考えたと振り返っており、サイバーエージェント(社長は藤田晋)の出資を受けて同年5月に株式会社Cygamesを設立した。設立からわずか4か月後の2011年9月には第1作『神撃のバハムート』を配信するという、とんでもないスピード感でのスタートだった。

Mobage時代とバハムートの成功[編集]

創業期のCygamesは、DeNAが運営するソーシャルゲームプラットフォーム「Mobage」向けのブラウザゲームで頭角を現した。『神撃のバハムート』は美麗なカードイラストを売りにしたカードバトルゲームで、2011年の「Mobage Award」でPlatinum Prizeを受賞。英語版『Rage of Bahamut』は米国Google Playの売上ランキングで1位を獲得し、全世界の登録者数は1,000万人を突破した。2013年1月にはCygamesのアプリ累計登録者数が2,000万人を超えている。

同じ2011年11月には、バンダイナムコエンターテインメントとの共同開発で『アイドルマスター シンデレラガールズ』をMobageで配信。こちらも大ヒットとなり、のちのアニメ化や『デレステ』へと続く巨大コンテンツの土台となった。2012年にはDeNAがCygamesに資本参加している。

ネイティブアプリへの転換[編集]

スマートフォンの普及とともに、Cygamesはネイティブアプリ・自社プラットフォームへと軸足を移す。2014年3月に配信した『グランブルーファンタジー』は、植松伸夫の音楽、皆葉英夫のキャラクターデザインという「王道RPG」路線で大ヒットし、同社の看板タイトルに成長した。

2016年には本格デジタルカードゲーム『Shadowverse』を全世界同時配信。同年にはアニメ事業・漫画事業の強化、任天堂との資本業務提携(後に任天堂との共同開発で『ドラガリアロスト』を2018年に配信)など、事業の多角化が一気に進んだ。2018年には美少女RPG『プリンセスコネクト!Re:Dive』を配信している。

ウマ娘以降:世界企業へ[編集]

2021年2月、構想発表から約5年をかけた『ウマ娘 プリティーダービー』が配信され、社会現象級のヒットとなる(後述)。この年のCygamesの売上高は2,221億円、純利益は638億円に達し、文字通り「ウマ娘バブル」となった。

その後は家庭用ゲーム機向け大作『グランブルーファンタジー リリンク』(2024年)の成功、『ウマ娘』英語版の大ヒット(2025年)などでグローバル展開を加速。2025年9月には創業期から事業成長を牽引してきた専務取締役・木村唯人が体調面を理由に辞任した。2026年には「Cygames AI Studio」設立、アニメ子会社CygamesPicturesの親会社直下への移管、新ブランド「CygamesEdge」立ち上げなど、組織面での動きも相次いでいる。

代表作年表[編集]

年 タイトル 機種 備考
2011年9月 『神撃のバハムート』 Mobage/スマホ 第1作。英語版が米国Google Play売上1位
2011年11月 『アイドルマスター シンデレラガールズ』 Mobage バンダイナムコと共同開発
2014年3月 『グランブルーファンタジー』 スマホ/ブラウザ 看板RPG。略称「グラブル」
2015年2月 『プリンセスコネクト!』 スマホ 『Re:Dive』の前身。2016年にサービス終了
2016年6月 『Shadowverse』 スマホ/PC デジタルカードゲーム。世界大会を開催
2018年2月 『プリンセスコネクト!Re:Dive』 スマホ/PC 通称「プリコネ」。アニメ化
2018年9月 『ドラガリアロスト』 スマホ 任天堂と共同開発。2022年11月にサービス終了
2020年2月 『グランブルーファンタジー ヴァーサス』 PS4/PC 対戦格闘。開発はアークシステムワークスとの協業
2021年2月 『ウマ娘 プリティーダービー』 スマホ/PC 社会現象級のヒット
2022年 『リトルノア 楽園の後継者』 家庭用/PC ローグライトアクション
2023年12月 『グランブルーファンタジー ヴァーサス -ライジング-』 PS5/PS4/PC 格闘ゲーム続編
2024年2月 『グランブルーファンタジー リリンク』 PS5/PS4/PC 11日で100万本、のちに200万本突破
2024年8月 『ウマ娘 プリティーダービー 熱血ハチャメチャ大感謝祭!』 Switch/PS5/PS4/PC パーティーゲーム
2025年6月 『Shadowverse: Worlds Beyond』 スマホ/PC 『シャドバ』後継作。100万DL突破
2025年6月 『ウマ娘』英語版・Steam版 スマホ/PC 北米・欧州で大ヒット
2026年7月 『GRANBLUE FANTASY: Relink - Endless Ragnarok』 PS5/PC等 『リリンク』の大型拡張版
2026年11月(予定) 『崩落の国』 PS5/Switch 2/PC 新ブランド「CygamesEdge」第1弾

グランブルーファンタジー[編集]

『グラブル』は2014年3月に配信されたファンタジーRPGで、Cygamesを「ソシャゲの会社」から「大型IPを持つ会社」へと押し上げた立役者である。スマホゲームでありながら植松伸夫が音楽を手掛けるなど、往年の大作RPGのスタッフを集めた布陣が話題となった。

派生作品も多く、アニメ化(2017年・2019年)のほか、格闘ゲーム『ヴァーサス』シリーズ、そしてアクションRPG『グランブルーファンタジー リリンク』が生まれた。『リリンク』は構想発表から長い開発期間を経て2024年2月1日に発売され、発売11日で全世界累計100万本、2025年7月には200万本を突破。2026年7月9日には大型拡張版『Endless Ragnarok』が発売されている。

Shadowverse[編集]

『Shadowverse』(シャドバ)は2016年6月に配信されたデジタルカードゲーム。『神撃のバハムート』の世界観を引き継いでおり、カードイラストの美麗さと遊びやすさで国内外にファンを獲得した。eスポーツにも力を入れ、2018年の世界大会「Shadowverse World Grand Prix 2018」は優勝賞金100万ドル(約1億1,000万円)という当時の国内eスポーツ史上最高額で話題をさらった。

後継作『Shadowverse: Worlds Beyond』は2025年6月17日に全世界配信され、全世界累計100万ダウンロードを突破。2025年12月の世界大会「Shadowverse World Grand Prix 2025」でもDetonatioN FocusMeのユーリ選手が優勝し、賞金1億円を獲得した。2026年8月にはラテンアメリカ版の配信も決定している。

プリンセスコネクト!Re:Dive[編集]

『プリコネ』シリーズは2015年の『プリンセスコネクト!』から始まり、同作は約1年でサービスを終了したものの、2018年に『プリンセスコネクト!Re:Dive』として生まれ変わった。フルボイス・フルアニメのストーリー演出が売りで、2020年・2022年にはCygamesPictures制作でテレビアニメ化された。

ウマ娘の大ヒットと業績[編集]

延期に延期を重ねた末の配信[編集]

『ウマ娘 プリティーダービー』は、実在の競走馬の名前と魂を受け継いだ「ウマ娘」たちを育成するゲーム。2016年3月の「AnimeJapan 2016」で発表され、当初は2018年冬の配信予定だったが同年12月に延期を発表。その間に先行してテレビアニメ第1期(2018年、P.A.WORKS制作)が放送されるという異例の展開をたどり、ゲーム本体が配信されたのは2021年2月24日だった。

実名の競走馬を扱うため、ウマ娘の名前は全て馬主の許諾を得たうえで使用していると公式に説明されている。許諾が得られない名馬は登場しないため、「あの馬が出ない理由」がファンの間でたびたび話題になる。

社会現象とウマ娘バブル[編集]

配信直後からアプリストアの売上ランキング上位を独占し、育成のハマりやすさと史実をなぞるドラマ、ライブシーンのクオリティが一般層にまで刺さった。アニメ第2期(2021年1月)の放送時期と重なったこともあり、競馬を知らなかった層が実際の競馬場に足を運ぶ現象や、引退馬支援への関心の高まりも報じられた。

数字にも明確に表れており、Cygamesの第11期(2021年9月期)決算は売上高2,221億2,100万円(前期比約2倍)、営業利益900億円超、純利益638億8,500万円と、いずれも前期を大きく上回った。親会社サイバーエージェントも同時期に過去最高業績を記録している。

海外展開と英語版の逆転ヒット[編集]

アジアでは2022年6月に韓国(Kakao Games運営)、繁体字版(台湾・香港・マカオ)を配信。2023年8月には中国本土でbilibili運営の簡体字版が配信されたが、配信開始直後の9月にダウンロードが停止される事態となり、サイバーエージェントの株価が下落する一幕もあった(停止理由についてbilibiliは「技術的なアップグレードのため」と説明していた)。

大きな転機は2025年6月26日の英語版・Steam版の配信である。「日本の競馬を知らない欧米では受けないのでは」という見方もあったが、ふたを開けるとSteamのシミュレーションゲーム販売数で2位の『Stardew Valley』に約1.8倍の差をつけて首位、Google Playのシミュレーションゲーム収益で18日連続トップを記録した。米国が収益の7割超を占めたとされ、アニメ『ウマ娘 シンデレラグレイ』の海外人気との相乗効果も指摘された。

近年の決算[編集]

英語版の効果は親会社の決算にも直撃した。サイバーエージェントの2026年9月期中間決算では、ゲーム事業の売上高が1,322億円(前年同期比47.4%増)、営業利益が385億円(同106.3%増)とほぼ倍増し、海外売上は272億円と前年同期の約3.6倍に拡大した。第3四半期累計(2025年10月〜2026年6月)でもゲーム事業は売上高1,933億円、営業利益509億円と大幅な増収増益で、サイバーエージェントは通期営業利益予想を770億円へ上方修正している。

ただしこの数字にはグループ内の他のゲーム会社(QualiArtsが手掛ける『hololive Dreams』など)も含まれる点には注意。Cygames単体では、第15期(2025年9月期)の決算公告で売上高1,375億2,800万円、営業利益331億5,800万円(前期比約2倍)、当期純利益217億8,200万円となっている。ピークの2021年からは売上が落ち着いたものの、利益は再び伸びている。

アニメ事業(CygamesPictures)[編集]

製作から制作へ[編集]

Cygamesは2015年3月にアニメ事業部を立ち上げ、自社IPのアニメ化や他社作品への出資を進めてきた。初期の代表例は2014年の『神撃のバハムート GENESIS』(MAPPA制作)で、ソシャゲ原作アニメとしては異例の高クオリティが話題になった。2016年4月には、制作現場そのものを内製化するためアニメ制作会社「CygamesPictures」を設立(背景美術の草薙も同年に子会社化)した。

CygamesPicturesの主な作品[編集]

CygamesPicturesは『マナリアフレンズ』(2019年)、『プリンセスコネクト!Re:Dive』(2020年・2022年)といった自社IPのほか、『アイドルマスター シンデレラガールズ U149』、オリジナルロボットアニメ『勇気爆発バーンブレイバーン』(2024年)などを制作。劇場版『ウマ娘 プリティーダービー 新時代の扉』(2024年)や、2025年4月放送開始のテレビアニメ『ウマ娘 シンデレラグレイ』(第2クールは2025年10月から)も手掛けた。『バーンブレイバーン』は放送中にSNSで大きな話題となり、同社のオリジナル企画力を印象づけた。

サイピクへの再編[編集]

2026年2月、サイバーエージェントはメディア&IP事業のグループ内再編を発表。CygamesPicturesは2026年2月27日付でサイバーエージェントの直接子会社となり、同年4月6日付で社名を「株式会社サイピク」に変更した。代表は竹中信広で、自社音楽レーベル「Cypic RECORDS」も設立している。つまり2026年4月以降、同スタジオは「Cygamesの子会社」ではなく「Cygamesの兄弟会社」という位置づけになった。

出版・音楽・eスポーツ・スポーツ[編集]

漫画「サイコミ」[編集]

2016年3月に漫画事業部を発足させ、同年5月にウェブ漫画サービス「サイコミ」を開始した。自社ゲームのコミカライズとオリジナル作品を無料で読めるのが売りで、2017年には講談社と業務提携し、コミックスレーベル「サイコミ」を創刊している。『ウマ娘 シンデレラグレイ』は集英社「週刊ヤングジャンプ」での連載だが、原作側として企画に関わっている。

音楽[編集]

2018年6月には音楽・映像制作の子会社「Cymusic」を設立。『ウマ娘』や『グラブル』『プリコネ』は楽曲・ライブイベントの人気も高く、特に『ウマ娘』の「うまぴょい伝説」はゲーム外でもネットミーム化するほど広まった。英語版リリースにあわせて英語版「うまぴょい伝説」も公開され、海外ファンから「Umazing!」と絶賛されたと報じられている。

eスポーツ[編集]

『Shadowverse』の世界大会や、『グラブル ヴァーサス』の大会運営などでEスポーツに積極投資している。2017年には格闘ゲームチーム「Cygames Beast」を設立し、梅原大吾らのスポンサーとなった。前述の通り、シャドバ世界大会の優勝賞金1億円は国内eスポーツの「賞金の天井」を押し上げた出来事として語られる。

スポーツ・競馬スポンサー[編集]

サッカーではイタリアのユヴェントスFCと2017年からスポンサー契約を結び(2026年6月に契約継続を発表)、地元佐賀のサガン鳥栖のスポンサーも務める。2025年12月には新日本プロレスの「WRESTLE KINGDOM 20」に協賛した。2026年8月にはMLBのロサンゼルス・ドジャースとスポンサー契約を結び、9月2日の試合で大谷翔平モデルの2025年ワールドシリーズ記念リングを来場者に配布する冠試合を開催した。

競馬界への投資は『ウマ娘』との相乗効果もあって特に厚い。米国のブリーダーズカップ協会とのパートナーシップ(2024年)、ケンタッキーダービー開催週の協賛(2025年)、フランスのGI「パリ大賞典」のメインスポンサー(2025年・2026年)に続き、2026年9月には日本企業として初めて「カタール凱旋門賞」のプレミアムパートナーに就任。10月4日の凱旋門賞当日には会場で『ウマ娘』の等身大フィギュアを展示すると発表している。

海外展開[編集]

地域拠点[編集]

『神撃のバハムート』英語版の成功以降、Cygamesは早くから海外を意識してきた。2017年5月にCygames Korea、2018年にCygames Taiwanを設立し、2023年4月には米国・英国にも現地法人を設けた。英語版『ウマ娘』のヒット、『Shadowverse: Worlds Beyond』の全世界同時配信、『リリンク』の世界販売など、近年は海外売上がグループ業績を押し上げる構図がはっきりしてきた。

家庭用ゲーム機への挑戦[編集]

スマホ中心だった同社が海外で戦う武器として力を入れているのがコンシューマーゲームである。大阪拠点を中心に開発された『リリンク』はその成功例で、2016年の「Cygames NEXT 2016」で発表された大型オープンワールド『Project Awakening』も開発が続いている。2026年7月には、同作が自社エンジン「Cyllista Game Engine」からUnreal Engine 5に切り替えられ、「ハイパーフォトリアル」を目指して開発が本格化したことが明かされた。発表から約10年、長らく「本当に出るのか」とネタにされてきたタイトルだけに、ゲーマーの注目度は高い。

2026年時点の最新動向[編集]

新作とブランド[編集]

2026年7月9日、『GRANBLUE FANTASY: Relink - Endless Ragnarok』が発売された。前作のアップグレードキットも用意され、プレイレポートでは「シリーズを正統進化させる大型拡張」と評されている。

2026年9月4日には、小〜中規模開発に特化した新ゲームブランド「CygamesEdge」を立ち上げた。スローガンは「Stay on the edge」。第1弾タイトルは「崩落アクションアドベンチャー」と銘打たれた『崩落の国』で、足場を見極め、風を読み、落下をコントロールしながら進む作品。メインストーリーは約3時間でクリアできる設計で、PS5・Nintendo Switch 2・PC向けに2026年11月5日発売予定とされている。大作志向だった同社が、尖ったインディー寄りの作品を出していく方針を明確にした形だ。

AIへの取り組み[編集]

2026年1月9日、AIを活用したサービス・ツールの研究開発を担う子会社「Cygames AI Studio」の設立を発表した。「クリエイターが安心・安全に利用できるAI技術」を掲げ、自社モデルの研究開発や制作現場向けツールの提供を目指すとしている。これに先立ち、CEDEC2025ではバグ報告チケットの作成やシナリオ作業補助へのAI活用事例を発表していた。

決算と業績見通し[編集]

サイバーエージェントの2026年9月期決算は、ゲーム事業の好調が牽引する形で大幅増益の見通しとなっている。中間期では『ウマ娘』英語版のヒットで海外売上が3.6倍に、第3四半期累計でもゲーム事業の営業利益が前年同期比44.8%増となった。第4四半期には『Endless Ragnarok』の売上が加わるため、通期でさらに上振れが期待されている(決算発表は例年10月下旬)。

炎上とバズ[編集]

グラブル・ガチャ騒動(2016年)[編集]

ソシャゲ史に残る事件として語られるのが、2016年1月の『グラブル』ガチャ騒動である。正月の期間限定ガチャで、SSRの出現率を3%から6%に引き上げると告知されていた一方、目玉となる限定キャラクター(アンチラ)がほとんど出ないとされ、約70万円を費やしても目当てのキャラが出ない様子が配信者の生放送で流れて不信感が爆発した。

Cygamesは謝罪し、対象期間中の課金額をゲーム内通貨で全額返還したうえで、300回ガチャを引けば好きなキャラを交換できる「天井」システム(約9万円相当)を導入した。消費者庁は同年6月、「提供割合を説明していないからといって直ちに違反になるわけではない」として景品表示法違反は認められないと判断した。とはいえこの騒動は、業界団体によるガチャ確率表示の自主規制強化のきっかけの一つとなり、「天井」が業界の標準装備になっていく流れを作ったと評されている。

コナミとのウマ娘特許訴訟[編集]

2023年3月、コナミデジタルエンタテインメントは『ウマ娘』のゲームシステムが『実況パワフルプロ野球』の育成システムなどに関する同社の特許18件を侵害しているとして、Cygamesを相手に約40億円の損害賠償と配信差し止めを求めて提訴した。Cygamesは「特許侵害の事実はない」と反論し、対象の全特許について無効審判を請求して対抗した。

この訴訟は2025年11月7日に和解で決着した。和解条件は秘密保持義務のため非公表。コナミは「ウマ娘を楽しんでいるユーザーから遊びを奪うことのないよう」協議を重ねたと説明し、Cygamesは「特許権侵害の事実はないと確信しているが、ユーザーが安心して遊べる環境を確保する観点から早期和解を決断した」とコメントした。

生成AIをめぐる謝罪(2026年)[編集]

2026年1月の「Cygames AI Studio」設立発表は、特に海外のファンやクリエイターの間で「Cygamesがゲームのアートに生成AIを使うのでは」という批判を呼び、SNSで急速に拡散した。これを受けてCygamesは1月14日に謝罪文を発表し、現在のゲームやコンテンツのアートには画像生成AIのアウトプットを一切使用していないこと、権利者の許諾なく生成されたAIコンテンツを制作に使わないことを明言した。国内では「過剰反応では」という声もあり、評価は分かれた。

バズった話[編集]

一方で、良い意味でバズった話題も多い。英語版『ウマ娘』のヒットでは、欧米のネットで「ウマ娘をきっかけに日本の競馬を見始めた」という声が相次いだ。アニメ『勇気爆発バーンブレイバーン』は第1話のどんでん返しがSNSで世界的な話題となり、ドジャースとの冠試合発表では「課金が大谷翔平に還元される」とファンがネタにして盛り上がった。

余談[編集]

  • 渡邊社長は大学で西洋哲学を専攻していたという経歴の持ち主で、ゲーム業界の経営者としてはかなり異色とされる。
  • 『神撃のバハムート』は設立からわずか4か月で配信された。会社を作ってすぐにヒット作を出したため、「最初から勝ち筋が見えていた」と語られることもある。
  • 『Project Awakening』は発表から約10年が経ち、ファンの間では「出る出る詐欺」と揶揄されることもあったが、2026年7月に開発本格化が公表され、改めて期待が高まっている。
  • 『ウマ娘』は登場キャラクターの名前を使うたびに馬主の許諾を取っているため、新ウマ娘の実装発表は競馬ファンにとって「あの馬主さんがOKを出した」というニュースでもある。
  • 「グラブル」の天井は通称「300連」。2016年の騒動の後に導入されたこの仕組みは、ガチャゲーム全般に広がり、いまや多くのタイトルで当たり前の仕様になっている。
  • 本社のある渋谷のほか、佐賀にも開発拠点を持ち、2026年10月のコーポレートCMのタイトルは「佐賀から世界へ」。地元への愛が強い会社である。

外部リンク[編集]

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