| 幼女無双 | |
|---|---|
| 作画 | yocco |
| ジャンル | 異世界転生/ファンタジー |
| 出版社 | 一二三書房(ポルカコミックス) |
| 配信 | ピッコマほか |
| 原作 | 吉岡榊 |
| その他 | キャラクター原案:にもし/副題「仲間に裏切られた召喚師、魔族の幼女になって【英霊召喚】で溺愛スローライフを送る」 |
概要[編集]
幼女無双とは、吉岡榊原作・yocco作画による日本の漫画作品である。正式な題名は『幼女無双〜仲間に裏切られた召喚師、魔族の幼女になって【英霊召喚】で溺愛スローライフを送る〜』で、一二三書房のポルカコミックスから刊行されている。キャラクター原案はにもし。
詳細[編集]
主人公は召喚師のリリス。勇者パーティの一員として戦っていたが仲間に裏切られて重傷を負い、敵側であるはずの魔族四天王アスタロトに助けられる。命を取り留めるために魔族として転生することになるが、手違いによって幼女の姿になってしまう。ところが魔力は衰えるどころか増しており、最強の英霊を召喚できる力を保ったまま、魔族の側で新しい生活を始めることになる。
戦闘と日常が交互に置かれる構成で、題名の「溺愛スローライフ」が示すとおり、強さを見せる場面と、周囲から可愛がられる日常の場面が並行して描かれる。
幼女という設定の使い方[編集]
異世界転生ものに幼女主人公が多いことはよく指摘されるが、その使い方は作品によって正反対に分かれる。転生幼女はあきらめないのように幼児であることの無力さを話の動力にする作品では、主人公は力ではなく周囲との関係で状況を動かすことになり、物語は人間関係の組み替えで進む。
本作はその逆で、外見が幼児であることと中身が最強であることの落差そのものが見せ場になっている。幼い姿の主人公が英霊を呼び出して戦況をひっくり返す場面は、見た目と結果のずれが大きいほど効果が出る。この落差は一枚の絵で成立するため、縦に読み進める配信形式と相性がよい。次の場面に進んだ瞬間に絵の印象が切り替わる形は、1話が短く区切られる読まれ方に合っている。
さらに本作では、幼女化が主人公自身の望みではなく手違いの結果として置かれている。これは「かわいい姿になって得をする」話ではなく、「そうなってしまった状態で生き直す」話として書くための設定であり、裏切られて死にかけた導入とひと続きになっている。
追放ものとの関係[編集]
仲間に裏切られて排除されるという導入は、いわゆる追放ものと共通する。ただし本作は、追放ものの定番である「追放した側が後に困窮する」展開よりも、拾われた先で新しい居場所を得る側に比重が置かれている。敵だったはずの魔族が主人公を助け、家族のように扱うという反転は、もともと属していた側が加害者で、敵対していた側が保護者になるという関係の入れ替えとして書かれている。
この系統の作品がピッコマをはじめとする配信アプリで多く読まれるのは、読者が一覧画面の表紙と題名だけで読むかどうかを決めるという読まれ方によるところが大きい。題名に「幼女」「無双」「裏切られた」「スローライフ」と作品の要素を並べる書き方は、中身の説明というより、限られた情報で選ばれるための設計になっている。
余談[編集]
「無双」という語はもともと「並ぶものがない」という意味の漢語だが、現在のライトノベルや漫画の題名では、ほぼゲーム由来の用法として使われている。大量の敵を一人でなぎ倒す遊びを指す語として定着した結果、題名に置くだけで「主人公が圧倒的に強い話」であることが説明なしに伝わるようになった。なろう系作品の題名に頻出する語の多くが同じ経路をたどっている。
副題に「溺愛」が入る作品は近年の電子書籍ストアで一つの検索語として機能しており、これも作品の内容というより、読者が実際に打ち込む語に題名を合わせにいく手法として理解できる。