六本木クラス
(Itaewon Class, 이태원클라쓰)
Roppongi.jpg
六本木クラス日本版
作家 チョ・グァンジン
ジャンル ドラマ
配信 ピッコマ
連載期間 (韓国)2016年12月27日~2018年7月3日
連載周期 毎週火曜日
話数 71話完結
略称 六本木クラス〜信念を貫いた一発逆転物語〜
メディアミックス 梨泰院クラス(ドラマ)
ウェブサイト (韓国)カカオページ
(日本)ピッコマ


概要[編集]

韓国のウェブマンガ。作家はクァンジン。 梨泰院を中心としたストーリーを描いている。

梨泰院クラス(ドラマ)」の原作になったウェブトゥーンだ。 ウェブトゥーンの韓国語版タイトルを直訳すると梨泰院クラスになるが、日本で配信されるときにローカライズのため梨泰院が六本木と変更された。

2021年9月竹内涼真を主演とする日本版リメイクが確定された。日本版ドラマのタイトルは「六本木クラス(ドラマ)」となった。

あらすじ[編集]

各自の価値観が調和する場所「梨泰院」。
この街で生きる彼らの物語。

連載の状況[編集]

韓国の「カカオページ」で2016年12月27日から毎週火曜日に連載された。 2018年7月3日に完結し、8月7日に有料作品化。 2020年1月31日からは5話分の特別編が1話ずつ順次公開された。

正式に日本語版の連載も行われた。 連載元はピッコマ。 日本語版のタイトルは「六本木クラス〜信念を貫いた一発逆転物語〜」。 タイトルで分かるように作品の背景が「韓国ソウル梨泰院」から「日本東京六本木」に日本化された。 ちなみに梨泰院クラスの正式日本語版は、ドラマ版が放送される以前から連載されていた。

特徴[編集]

ドラマの内容はだらだらと展開せずどんどん進んでいく。 必要なら3年、7年も1度で経過する。 そうしながら、物語が進む過程で過ぎ去った時間のなかでの物事を、進行される物語と自然に結びつけて描いていく。 その一方で、話の緩急調節はいいが、その程度にあきれて読者が何か「強い一発」を望む時に、一度ずつ言い放つ。

3部の時点で絵が大きく変わったことが分かる。 3部が連載される時点で逆走してみると、絵のスタイルが大きく変わったことをはっきりと感じられるほどだ。

作家のレジンコミックス連載作だった「彼女の水族館」にもチャン·グンウォンという人物が出てくる。 しかし、顔立ちも異なり、職業も違うことから、スターシステムによるキャラクターの再利用かまたは同名の人物であると推定される。

NAVERのウェブ漫画ベスト挑戦漫画コーナーで「タムバン」という名前で連載されたことがある。 つまり、元の名前はタムバンだった。

登場人物[編集]

梨泰院クラス(I.C)のメンバー[編集]

  • 宮部新(パク・セロイ)

本作の主人公。以前の夢は警察だったが、チャン家の後継者であるチャン·グンウォンの校内暴力行為に対して拳で対抗したことで、転校当日退学になる。また1年後に父親を亡くしたことで報復のため暴行を重ねた。 それによって殺人未遂罪で前科者になり警察になることができない状況になる。 しかし方向が変わり、持たざる者は信念を守ることはできないということが当然の事実だと言いながらも、持てる者が優位に立つことを当然視するチャン家を打ち負かすと同時に父の死に対する復讐をするために、夢を金持ちになることに変え少しずつお金を集めて梨泰院に「タムバン」という居酒屋を開くようになる。

しかし「タムバン」をオープンして間もなく、未成年者のチャン·グンスとチョ·イソが不法入店したによって、通報を受けて警察署に連行される。警察署からチャン·グンスの保護者として来たチャン·グンウォンは、これをからかいながら、嘲笑の混じらせながら取り図ろうとしたが、セロイはそれをかえってを拒否し、2ヵ月間の営業停止を強いられることになる。 セロイにの後を追い、「どうしてグンウォンの取り計らいを拒否したのか」というジョ・イソの質問に、「人はそのやって毎回妥協しているうちに変わる」と言って、営業停止はたいしたことではないと答える。 すると、チャン·グンウォンは、セロイの父親の話を出し刺激するが、以前と違って暴力を振るわずに涙の混じった握手で復讐を再び誓う。 営業停止が解除された2カ月後、偶然危険にさらされていたジョ・イソを助けたことで、彼女は恩返しをするという名目でマネージャーとして、またお金が必要だというチャン·グンスをアルバイト生として迎え入れるようになった。「タムバン」の問題点を色々と直していきながら店の規模を拡大し始める。

短期間高い売り上げ実績をあげた「タムバン」に訪れたチャン·デヒを、神経戦の末についに敵と認識させた。デヒは「タムバン」を潰すつもりでチャン·グンウォンに、タムバン成長の中心役であったにいたジョ・イソをスカウトするよう提案する。 セロイは淡々としたふりをしたが汗を流しながら店を出て、チャン·グンウォンに追われていたジョ・イソを探す。 この時、チャン·グンウォンに暴行を受けたチョ·イソの頬を見て腹を立てるが、チョ·イソがそれを引き止め、その時ちょうど到着した警察によってチャン·グンウォンは監獄に入り、事件は終結する。

7年という歳月が過ぎ、「タムバン」つまり株式会社アイ·シー(IC)は飲食業界において軌道に乗ることになるが、依然としてチャン家に追いつくためCEOになったセロイは休まず努力していた。 タムバンのメンバーはハロウィンの日、海外から戻ってきたチャン·グンスと再会し、軽く真実ゲームをするが、「ジョ・イソを女に見たことがあるか」というチャン·グンスの質問に、「一度も見たことがない」ときっぱり答え、ジョ・イソを泣かせるセロイ。 ジョ・イソの後を追ったセロイは、ジョ・イソの突然の告白に戸惑うが、現実的な年の差とスアへの思いを考えて告白を断る。

しかし、オ・スアと行った飲み会でそれまで自分が持っていた考えが、結局自分の信念のための言い訳だったということに気づき、初めて心が変わる。 長い間準備してきた取締役選任の件が否決されてはしまったものの、むしろジョ・イソに対する感情はさらにはっきりしたものに変わりついにデートの申し込みをすることになる。

デートのために車を運転していたところ、チャン·グンスがごろつきたちに拉致される現場を目撃しそれを阻止しようとしたところ、刃物で刺され昏睡状態に陥る。 昏睡状態で父親とできなかった話を交わし父親が高い階段上のドアで「一緒に行こう」と誘うが、デートをしなければならないと拒否し、最後に父親を抱いて昏睡状態から覚める。

チャン·グンウォンの脅迫電話を受け、ジョ・イソが拉致されたという事実を知る。チェ·スングォンとともにチャン·デヒのもとを訪れ、チャン·グンウォンが拉致した場所を聞くことになる。 チャン·デヒはこれを口実に、セロイがひざまずくことを望む。セロイは心を入れ替えてひざまずくが、デヒの前でこのようにひざまずくのは2度目だった。 チャン·デヒはこれをあざ笑うが、セロイとチェ·スングォンは何の感情も示さなかった。 かえって自分が追いかけてきた男がこの程度だったのかと嘆くセロイは、チャン・デヒから場所を聞いてその場所を訪れる。

危機に瀕していたジョ・イソを説得して身を隠し、チャン·グンウォンと戦うことになるが、血闘の末に勝利し、検察を連れて戻ってきたジョイサーに告白する。 株価暴落中のチャン家を機に、チャン・デヒを跪かせ、これまで長い間準備してきた復讐に成功する。

特別編ではチョ·イソと結婚し子供を授かったが、年齢は14歳、名前はパク·ソロである。

  • 麻宮葵(ジョ・イソ)

ヒロイン。母親が離婚し母子家庭。ソシオパスに加え天才であり、SNSではフォロワー80万人ほどのスターのパワーブロガー。 「タムバン」では能力を生かしてマネージャーを務め、小さなビヤホールに過ぎなかったタムバンを自分の才能を生かして拡大させていった。そのおかげでパク・セロイはタムバンのフランチャイズ化及び株式会社「I.C」の設立を果たすことになる。 20歳になる新年に「ハッピーニューイヤー2016」描かれているため、1997年生まれ。 住民登録証には「5月26日生まれ」と書かれている。 主人公のバク・セロイを好んでいる。パク・セロイを知りタムバンに入り、彼をすごい男にしたいという思いを持っていて、そのソシオパス能力を良い方に発揮した。タムバンという名前の由来を聞いて、彼に共感しながらも、彼を苦しめる全てのことを壊してやろうと決意する。 特別編では娘が他の子に殴られたのだが、その理由がその子を家賃虫だとからかったという理由を聞いて、先生には「どうして二人とも悪いのにあなたの娘はあんなになんでもない顔して座っているのか」と怒鳴られた。被害者の生徒には本人が直接ひざまずいて頭を下げて謝罪した後、自分は今謝罪しろとそそのかされたら本当の謝罪にはならないから、一日の時間をくれと言ってお互い連れ出すのだが、「お父さんが来なきゃいけないのに」と愚痴をこぼすながらも、お互いに特有のソシオパスの表情で「あなたのお父さんが来て今日の状況を見たら、すべてを失っただろうね」 そしてお互いを店に預けて出張にでかけた。 余談で、名前の由来は作家の娘だという。

  • マヒョニ

タムバンの料理人。最初は、料理の実力について脂っこさを超えて焼酎でうがいをしたくなると評価されるがジョ・イソがマネージャーとして入り、たゆまぬフィードバックとそれに相応しい努力によって立派な料理の実力を持つようになる。 バク・セロイとは工場で働いていた仲であり、バク・セロイにチャーハンを作ってあげたのがきっかけで、シェフとなる。 生まれた時は男性だったが、性転換手術を受けたトランスジェンダーである。 このため梨泰院クラスを退社しようとしたところ、パク·セロイはむしろ給料を上げて、「その給料ほどにもっと努力しろ」と言った。また、彼女をトランスジェンダーとして悪く思うなら、誰であれ決断を下すと言って、彼女を支えながら店に残した。

  • チェ·スングォン

タムバンのホール係。最初は暴力団だったが、幹部のうち1人の兄に代わって生き残り刑務所に入ったことで、親分とセロイに会う。 最初はセロイとプライドを傷つけ合って争うことになるが、自分と同じ時間を生きてきてもいつの間にか立派な店を建てるようになったセロイを見て尊敬するようになる。 その後、組織から脱退し、セロイのもとでタムバンのでホールを任される。 後に梨泰院クラス常務取締役となる。 普段は眼鏡にちょんまげだが,髪をほどくとなかなかの二枚目だ。 けんかが上手なのか、序盤に登場した酔っ払いを拳一発で気絶させ、ごろつきとの戦闘でも全員を一人で倒した。 その後は、セロイと共に人質事件の場所に行き、ごろつきたちを打ちのめす。

チャン家グループ[編集]

  • 金城茂(チャン・デヒ)

1、2部のラスボスだが、3部ではフェイクのラスボス 「チャン家」グループの会長。戦争孤児で、若い頃屋台だったチャンガを飲食業・韓国料理業界1位に成長させた神話的な人物。 しかし、弱肉強食の思想を持った冷酷で残忍な人物だ。 自分の暴悪で拙劣な本性を完全に克服できなかったという欠点が原因で、結局そのように踏みにじろうとしたセロイに無残にも敗れ没落することになる。

  • 金城 龍河(チャン·グンウォン)

セロイの人生を壊したチャン・グンウォン。第3部において真の最終ボス。 チャン家グループの後継者で常務取締役。 高校生の時から父親の財力を信じて暴力を振るう。パク·セロイの登場と同時にパンチをくらったが権力の力でセロイを退学させる。 そして1年後、自分のバイクでパク・セロイの父をひき殺し、それによってまたしても殴られることになった。  その後「タムバン」は開業し、自分は会社の常務になった。ジョ・イソをスカウトしようとしたがそこで暴言を吐きそれを録音されたことを知ってジョ・イソを殴る。 その後、以前にパク·セロイの父親をひき逃げしたということと以前にも論議を起こしたことがあるということが世間に明らかになったため、7年間刑務所に行くことになり父親から見放される。 第3部では出所後、自分に残った資産をかき集めてチャン·グンスとジョ・イソを殺しグループを引き継ごうとするが、セロイに発覚して敗北。結局チャン家がI.C.に吸収合併されるきっかけを提供してしまうかたちになる。

  • チャン·グンス

本作最悪の偽善者。 チャン·グンウォンの腹違いの弟で愛人の子。すなわち、母親が別の不義の子だ。 タムバンではホール担当。 ジョ・イソのことが好きである。梨泰院クラスの創立メンバーだがジョ・イソの、私を手に入れたいならチャン家グループを手に入れなさいという言葉により、チャン家グループに再び入り、新しい後継者と筆頭株主になる。 その後、第2部と第3部では、セロイの計画を阻止する悪役に変化。

チャン·グンウォンの指示を受けたク·ボムスグループに拉致されそうになるがパク·セロイが救ってくれ、代わりにク·ボムスの刃にあたる。 その後イソに電話をかけてパク・セロイがナイフに打たれたことと、犯人の目鼻立ちを伝える。パク·セロイが目覚めてから医者を呼びに行ったが、チャン·グンウォンがかけた電話だったためにパク·セロイが出て行ってしまう。グンスは、チャン·グンウォンの電話を受けてイソが拉致されたことを知り、チャン·グンウォンのいるところへ向かう。 車に乗ってイソのところに来るが、イソはチャン·グンスに車のキーをもらいグンスの車に乗って逃げる。しかし、そこでイソのためにチャン·グンウォンとク·ボムスの仲間を捕まることで、イソが逃げるまでの時間を稼ぐ。 最終話ではマヒョン、チェ·スングォンに謝罪する。 もともとは不義の子だったので何の欲望もなしにただ生きていくだけだったが、ジョ・イソが「私を手に入れたいチャン家を手に入れなさい」と言ったことで、初めて所有欲に目覚めた。その後みんなに嫌われても、セイとI.C.を壊してイソの隣に自分だけが居れば、彼女が自分に振り向いてくれるだろうと考えるなど、多少可哀想に思うこともあるがその過程で行った行動は、弁明の余地もなく批判されているキャラクター。

  • 楠木優香(オスア)

セロイが引っ越した家の家主の娘として初登場し、セロイがいつもきれいだと言っていた。 ソウルの大学に進学するのが夢だったが、チャン·デヒがチャン·グンウォンの過ちを口止めする条件で彼女の夢を叶えさせ、その後はチャン家に入社し室長にまで上り詰める。 その他にも、タムバンを警察に申告し営業停止させたり成功に導いたりと、なにかと稚拙なことをしてきた。セロイにとっては敵対関係に変わりはなかったが、いつもセロイには申し訳ないと思っていた。 第3部の最後にはチャン家に辞表を出し、セロイとイソがお互いに付き合えるきっかけ作りをした。

  • カン·ミンジョン

チャン家の主要役員の1人で、かつてパク·セロイの父親から教えを受けた。 チャン・デヒと同様にチャン家を屋台から始めた創業者の娘で、お金と自分の利益でなければ動かない徹底した人。

ドラマ[編集]

ドラマ化が確定し、2020年1月31日から3月21日までJTBCで放送された。 原作作家が直接ドラマの脚本を書いた。