美少女ゲーム

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概要

美少女ゲームとは、アニメ調の美少女キャラクターが登場し、主にそのキャラクターとの恋愛や交流を描くコンピューターゲームの総称である。成人向け(18禁)作品を指して使われることが多いが、分類の基準は「美少女が主役級で登場するか」であり、全年齢向けの作品も含む。

詳細

美少女ゲームという呼び名は、1980年代にパソコン(とくにNECのPC-9800シリーズ)向けゲームの一ジャンルとして定着した。家庭用ゲーム機より表現の制約が少ないパソコン市場で、キャラクターの絵と文章を読ませる「ノベル」「アドベンチャー」形式の作品が数多く作られた。

女性向けの乙女ゲームやボーイズラブ作品は、同じく恋愛を描くものでも通常このジャンルには含めない。なお家庭用ゲーム機向けで性描写のない作品は「ギャルゲー」、パソコン向けの成人向け作品は「エロゲー」と呼び分けられることが多い。

「泣きゲー」とシナリオの時代

1990年代後半から2000年代にかけて、美少女ゲームはシナリオ重視の方向へ大きく舵を切る。1997年にLeafの『ToHeart』が学園ものの恋愛アドベンチャーの定番を作り、Keyの『Kanon』(1999年)、『AIR』(2000年)は、プレイヤーを泣かせることを狙った「泣きゲー」ブームの中心になった。

このころの美少女ゲームは、成人向けとして発売されながら、物語の評価によって全年齢版に作り直されて家庭用ゲーム機へ移植され、さらにアニメ化されるという流れを何度も生んだ。Keyの『CLANNAD』(2004年)は最初から全年齢向けで発売され、TYPE-MOONの『Fate/stay night』(2004年)はのちに巨大なメディアミックスシリーズへ成長している。今では一般的な「原作ゲーム→アニメ化」の流れの一角を、この時期の美少女ゲームが担っていた。

家庭用ゲームとギャルゲー

家庭用ゲーム機では、コナミの『ときめきメモリアル』(1994年)が恋愛シミュレーションの代名詞となった。家庭用の作品はCEROのレーティングによって年齢区分が付けられ、Z区分(18才以上のみ対象)が最も厳しい区分である。

一方パソコン向けの成人向け作品は、業界団体のコンピュータソフトウェア倫理機構(ソフ倫)などが審査を行ってきた。ソフ倫は2009年から「R18ゲーム」という呼称を導入している。

市場の変化

2000年代後半以降、パソコン向け美少女ゲームの市場は縮小傾向にあるとされる。スマートフォン向けゲームや動画配信などの娯楽が増えたこと、制作費が上がったことなどが背景に挙げられる。

一方で、海外向けの販路は広がった。Steamなどのデジタル配信プラットフォームで、日本の美少女ゲームが英語などに翻訳されて全年齢版として発売されるケースが増えている。2017年には、美少女ゲームの様式を下敷きにした海外製の『ドキドキ文芸部!』が無料配信で世界的な話題になった。

よくある質問

美少女ゲームとギャルゲーの違いは?
一般的には、家庭用ゲーム機向けで性描写のないものを「ギャルゲー」、パソコン向けの成人向けを含めた総称を「美少女ゲーム」と呼ぶことが多い。ただし厳密な定義は人によって異なる。
泣きゲーとは?
プレイヤーを泣かせる感動的なシナリオを売りにした美少女ゲーム。Keyの『Kanon』『AIR』が代表例。
アニメ化された美少女ゲームは?
『Kanon』『AIR』『CLANNAD』『Fate/stay night』などが知られる。

余談

  • 美少女ゲームのシナリオライターから、のちにライトノベル・アニメ脚本・一般文芸で活躍する作家が多く出ている。
  • 美少女ゲームを原作とするアニメの舞台を訪れる聖地巡礼は、アニメ聖地巡礼の早い例のひとつとして語られることがある。
  • 萌えという言葉が広く使われるようになった時期と、美少女ゲームの全盛期はほぼ重なっている。

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