愛さないといわれましても 〜元魔王の伯爵令嬢は生真面目軍人に餌付けをされて幸せになる〜

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愛さないといわれましても 〜元魔王の伯爵令嬢は生真面目軍人に餌付けをされて幸せになる〜
作画 石野人衣
ジャンル 恋愛ファンタジー/異世界
出版社 双葉社(モンスターコミックスf)
配信 がうがうモンスター+/ピッコマ/コミックシーモア ほか
略称 愛さないといわれましても
原作 豆田麦(キャラクター原案:花染なぎさ)
リンク https://gaugau.futabanet.jp/


概要

愛さないといわれましても 〜元魔王の伯爵令嬢は生真面目軍人に餌付けをされて幸せになる〜とは、豆田麦原作・石野人衣作画の日本の漫画作品である。双葉社のモンスターコミックスfから刊行され、既刊7巻。web小説発の「餌付け」ラブコメと銘打たれている。

詳細

主人公は伯爵令嬢アビゲイル。初夜に夫から「君を愛さない」と告げられるが、本人の関心はそこになく、この家では食事をもらえるのかどうかのほうが気にかかっている。実家で満足に食べさせてもらえていなかったためである。キャラクター原案は花染なぎさが担当している。

連載媒体は双葉社のウェブコミックサイトで、単行本はモンスターコミックスfレーベルから刊行される。配信はピッコマ、コミックシーモア、LINEマンガなどの電子書店に広く出ている。

拒絶が拒絶にならない構造

政略結婚を起点にする恋愛ものでは、夫からの冷たい宣言は主人公を傷つける場面として置かれるのが普通である。そこから誤解が解け、相手の事情が明かされ、関係が変わる――という手順を踏むのが定型で、物語の前半はその誤解の維持と解消に使われる。

本作はこの手順を最初に無効化する。「愛さない」と言われても、主人公の関心が食事に向いているため、宣言が宣言として届かない。拒絶が成立しない以上、誤解を解くドラマも必要なくなり、物語は最初から「一緒に暮らす二人が何をするか」に入っていける。定型の前半を丸ごと省略するための設定だと読める。

代わりに関係の進展を担うのが食事である。一つの料理を出すたびに一つの場面が成立し、主人公の反応が関係の温度計になる。1話あたりの分量が小さい配信形式では、話の切れ目が分かりやすい構成が有利になるため、食事を単位にする組み立ては配信と相性がよい。スープの森〜動物と会話するオリビアと元傭兵アーサーの物語〜が料理を軸にした1話完結で成立しているのと理屈は同じで、あちらが店に客が来る形、こちらが家の中で同じ二人が食卓を囲む形という違いになる。

「元魔王」という設定も、主人公が虐げられた立場にいることと釣り合いを取るために置かれている。地位の上では弱いが由来としては最上位という組み合わせで、逆転の材料をあらかじめ手元に持たせる形である。

同じ棚の作品との比較

ピッコマLINEマンガの恋愛ファンタジーの棚に並ぶ作品は、入口の設定が似ていても行き先が分かれる。売られた辺境伯令嬢は隣国の王太子に溺愛される火の神さまの掃除人ですが、いつの間にか花嫁として溺愛されていますは不当に扱われた主人公が地位や能力で立場を覆す型、捕虜英雄〜捨て駒にされた剣奴は敵国で成り上がる〜は評価される場所そのものを移す型、不貞の子は父に売られた嫁ぎ先の成り上がり男爵に真価を見いだされるは自分を見る人が変わる型である。

本作はそのどれとも違い、不遇な状況を主人公の関心の向きによって処理する。食事という日常の単位で関係が進むため、スープの森〜動物と会話するオリビアと元傭兵アーサーの物語〜と同様、1話ごとに区切りを作りやすい。乙女ゲームのモブなのに、なぜか推しに愛を囁かれています!と同じ双葉社モンスターコミックスfの作品でもある。

小説家になろうをはじめとするweb小説を原作とするコミカライズは、小説の段階で読者の反応が確認できているという利点がある。作画の工数が大きい漫画化に踏み切る根拠として、原作の読者数が使えるということである。配信ランキングの上位に完全新作が入りにくいのは、この供給構造による。

よくある質問

韓国の作品か
日本の作品である。原作・作画・キャラクター原案とも日本の作家で、双葉社から刊行されている。
原作小説はどこで読めるか
web小説を原作とするコミカライズで、単行本は双葉社のモンスターコミックスfから出ている。
何巻まで出ているか
コミックスは7巻まで刊行されている。

余談

  • キャラクター原案の花染なぎさは、不貞の子は父に売られた嫁ぎ先の成り上がり男爵に真価を見いだされるの挿絵も手がけている。web小説発のコミカライズでは、原作小説の挿絵を担当した絵師が「キャラクター原案」として漫画版にもクレジットされる形が定着しており、出版社をまたいで同じ名前が並ぶことになる。
  • 長い副題は省略の失敗ではなく、電子書店の一覧で表紙とタイトルだけを見て開くかどうかが決まる場所において、タイトル側が内容の要約を引き受けた結果である。「元魔王」「伯爵令嬢」「生真面目軍人」「餌付け」の4語で、読者はジャンルと関係性と読み心地を一度に判断できる。
  • 双葉社は『漫画アクション』で大人向け漫画の市場を開いた出版社だが、現在は同じ社内でweb小説のコミカライズを大量に走らせている。読者層も制作工程もまったく別の事業が並んでいることになる。

外部リンク

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