| 株式会社研音 KEN ON Inc. | |
|---|---|
| 国家 | 日本 |
| 種類 | 株式会社 |
| 市場情報 | 非上場 |
| 業種 | サービス業(芸能マネジメント) |
| 本社所在地 | 東京都港区六本木7丁目4番1号 |
| 設立日 | 1979年10月 |
| 代表者 | 冨田賢太郎 |
| 資本金 | 1億6000万円 |
| 主要子会社 | 株式会社ケン企画/株式会社エムシーキャビン音楽出版/株式会社スリーハンドレットエンタテインメント |
| 別名 | 研音グループ |
| リンク | https://www.ken-on.co.jp/ |
概要
研音(けんおん)とは、東京都港区六本木に本社を置く日本の芸能事務所である。正式名称は株式会社研音で、英文表記はKEN ON Inc.。音楽のマネジメント会社として出発し、1980年代後半に俳優のマネジメントへ軸足を移した経緯を持つ。
詳細
公式サイトの会社情報によれば、株式会社研音の設立は1979年10月、資本金は1億6000万円、代表は冨田賢太郎。本社は東京都港区六本木7丁目4番1号に置かれている。
研音は単体の会社ではなく、研音を中心に4社で構成される「研音グループ」として運営されている。内訳は、アーティストのマネジメントを担う株式会社研音のほか、コマーシャルの企画制作と広告代理業を担う株式会社ケン企画(1981年7月設立)、音楽著作物の管理と楽譜出版を担う株式会社エムシーキャビン音楽出版(1974年1月設立)、そしてマネジメントを担う株式会社スリーハンドレットエンタテインメント(2014年4月設立)である。
グループ最古の会社が音楽出版のエムシーキャビン(1974年)である点は、この事務所の出自をそのまま示している。
音楽から俳優へ
研音はもともと音楽を中心としたマネジメント会社として基盤を固めた事務所だった。方針が変わったきっかけは、テレビの音楽番組が減少したことだとされる。
これは事務所の趣味や理念の変化ではなく、収入の経路が細ったことへの対応として理解できる。歌手のマネジメントは、その歌手が出られる枠がどれだけあるかに収入が左右される。音楽番組が編成から減れば、所属する歌手の腕前が変わらなくても仕事の量だけが減る。キー局の編成表に乗る枠の数は事務所の側では動かせないので、枠が減ったときに事務所が打てる手は「別の枠に出られる人材を扱う」ことになる。1980年代後半以降に俳優のマネジメントが中心になったのは、この計算の結果である。
同じ構図は所属する側にも働く。時東ぁみが防災士の資格を、岡田紗佳が競技麻雀を、杉原杏璃が投資を持ったのは、いずれも「依頼が来るかどうかを自分では決められない」職業にいる人が、判断の主導権が自分の側にある領域を確保した例だった。事務所という組織が同じ問題に直面したとき、取れる解が「扱う職種を変える」になるのは、個人と違って人を入れ替えられるからである。
事業の範囲
公式サイトが掲げる事業目的は17項目に及ぶ。芸能アーティストの養成とマネジメントを筆頭に、各種芸能の企画・制作・実演・興行、アーティストに関する商品の製作と権利管理、録音録画物の企画制作と販売、衣料品や文具などの製造販売、図書・出版物の制作発行、広告代理業務、肖像権および商標権の管理運用、テレビ番組・演劇・映画の企画制作、コンサートとイベントの企画制作、ファンクラブ管理業、レコード原盤の制作供給、音楽著作権の譲り受けと楽曲のプロモートなどが並ぶ。
肖像権と商標権の管理が独立した項目として立っているのは、この業種の収入構造を示している。CMへの出演や商品化は、出演料そのものより「その人物の姿をどこまで誰が使ってよいか」を管理できるかどうかで金額が変わる。権利の管理は事務所にとって付随業務ではなく、本体に近い仕事である。
グループ4社に分かれている理由
研音グループが4社に分かれているのは、扱う権利の性質がそれぞれ異なるためである。
人のマネジメントは契約の相手が個人で、収入は出演料として発生する。コマーシャル制作は相手が企業で、収入は制作費と広告枠の扱いから発生する。音楽出版は相手が楽曲で、収入は著作権の管理から継続的に発生する。このうち音楽著作権だけは、人が退所しても作品が使われる限り残る性質の資産である。会社を分けておけば、片方の事情がもう片方に波及しにくい。
よくある質問
研音と研音グループは別の会社なのか
研音グループは、株式会社研音を中心とする4社の総称である。単に「研音」と呼ぶときは、通常は中核のマネジメント会社である株式会社研音を指す。
上場しているのか
非上場である。芸能マネジメントは収入が特定の所属者に集中しやすく、その所属者の契約や体調で業績が大きく振れるため、上場して四半期ごとに業績を説明する形と相性が良いとは限らない。この業種で非上場が多いのは偶然ではない。
設立はいつか
株式会社研音の設立は1979年10月。ただしグループ内で最も古いのは音楽出版のエムシーキャビン(1974年1月)である。「研音は1974年創業」という記述を見かけることがあるのは、このグループ沿革の起点を取っているためと考えられる。
余談
社名の「研音」は音楽を研究するという出自を示す語だが、現在この事務所が最もよく知られているのは俳優の分野である。会社の名前は設立時点の事業を表すので、事業が変わっても名前だけは残る。放送網を全国に張る構想から名付けられた日本テレビの正式社名が現在も「放送網」を含むのと同じ現象で、社名は会社の現在ではなく過去を記録している。
本社所在地の六本木7丁目はテレビ朝日の拠点と近い。キー局や制作会社が集まる地域に事務所が集まるのは、出演の打ち合わせと移動が日常的に発生する業種だからで、インターネットで用件の大半が済むようになった現在でも、この集積は大きくは変わっていない。