概要
俳優(はいゆう)とは、演劇・映画・テレビドラマなどで役を演じることを職業とする人のことである。かつては男性を俳優、女性を女優と呼び分けることが一般的だったが、近年は性別を問わず「俳優」と表記する例が増えている。
詳細
呼び方をめぐる変化
日本語では長らく、男性は俳優、女性は女優と書き分けるのが慣例だった。「女優」という語自体は差別語ではなく、明治期に女性が舞台に立つようになった歴史を背負った言葉でもある。ただし2020年代に入ると、職業名に性別を含めない考え方が広がり、新聞・映画祭・配信サービスの表記でも「俳優」に統一する動きが目立つようになった。本人が「女優と呼ばれたい」と述べる例もあり、どちらが正しいと決めつけられる問題ではなく、書き手と本人の選択の問題として扱われることが多い。
なお映画賞では主演男優賞・主演女優賞のように部門を分ける形式が今も主流である。部門を分けることで受賞機会が確保されるという利点と、性別で分ける必要があるのかという疑問の双方が語られており、海外では性別を分けない賞の新設例も出ている。
仕事の領域
俳優の仕事は舞台、映画、テレビドラマ、配信ドラマ、CM、ナレーション、舞台挨拶やイベント出演まで幅広い。日本ではひとりの俳優がテレビドラマと映画と舞台を横断するのが普通で、専業の舞台俳優が少ないことが特徴とされる。近年はNetflixやDisney+、U-NEXTといった配信オリジナル作品の増加により、地上波に出演しない俳優が国際的に知られるという経路も生まれた。
所属事務所とキャリア
日本ではマネジメント事務所に所属し、事務所がオーディション情報の取得や契約交渉を担う形が一般的である。オーディション、劇団出身、モデルやアイドルからの転身、子役からの継続など、入口は多様。STARTO ENTERTAINMENTのように音楽活動と俳優業を並行させる形も日本では長く定着している。一方で、事務所と個人の力関係や契約条件の不透明さは繰り返し問題として指摘されており、独立や個人事務所設立を選ぶ俳優も増えている。
演技の訓練
養成所、大学の演劇科、劇団研究生、ワークショップなど訓練の道筋は複数あるが、日本では体系的な俳優教育機関が欧米ほど整備されていないという指摘が古くからある。現場で覚える文化が強く、映像の演技と舞台の演技を切り替える技術も実地で身につけることが多い。
韓国の俳優と日本
韓国ドラマの世界的ヒットにより、韓国の俳優が日本でも指名検索されるようになった。韓国では作品ごとに契約する形が一般的で、事務所は移籍が比較的活発である。ドラマ1本の出演料が高額化しすぎて制作費を圧迫しているという議論も現地で起きており、日本とは異なる構造の課題を抱えている。