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* 自治体によっては、屋外広告物条例や景観条例が営利・非営利を問わず車体の広告的表示を規制している場合がある。 | * 自治体によっては、屋外広告物条例や景観条例が営利・非営利を問わず車体の広告的表示を規制している場合がある。 | ||
* 痛車を狙ってステッカーを剥がしたり傷つけたりする「痛車狩り」は、器物損壊罪にあたる。 | * 痛車を狙ってステッカーを剥がしたり傷つけたりする「痛車狩り」は、器物損壊罪にあたる。 | ||
== 余談 == | == 余談 == | ||
2026年9月25日 (金) 17:40時点における最新版
概要[編集]
痛車(いたしゃ)とは、アニメ・漫画・ゲームのキャラクターやロゴを、ステッカーや塗装で車体に大きく描いた自動車のことである。「見ていて痛い(恥ずかしい)車」という自虐的な俗語が語源とされ、別名は「萌車(もえしゃ)」。
詳細[編集]
語源は、場違いで恥ずかしい行動を「痛い」と表現するネットスラングにあるとされる。「イタ車(イタリア車)」をもじった洒落だという説もある。持ち主自身が「痛い」と名乗ることで、周囲からの冷ややかな視線を先回りして笑いに変えている、という自嘲込みの呼び名である。
似たものは1980年代からあったとされるが、多くの人の目に触れるようになったのは1990年代後半。当初は車内にCDやぬいぐるみを飾ったり、作品のロゴステッカーを貼る程度だった。2000年代前半にはキャラクターを車体いっぱいに描く車両が現れ、愛好家の隠語だった「痛車」という言葉が一般にも知られていく。
広まった理由[編集]
2000年代半ばに痛車が一気に増えた背景には、技術と流通の変化がある。伸縮性のある粘着シートと大型カラープリンターが普及し、インターネットで画像が大量に出回るようになったことで、業者に頼めばフルカラーの大判ステッカーを比較的手軽に作れるようになった。
制作方法は大きく3つに分かれる。
- カッティングシート:最も一般的で初心者向け。既製品がオークションやフリマで流通している。
- フルカラーステッカー・エアブラシ:本格的だが高価。ボディに直接塗装すると元に戻すのに費用がかかる。
- マグネットシート:着脱できるため、普段使いの車でも楽しめる。
イベント[編集]
- コミックマーケット期間中には有明の駐車場に痛車が集まるのが恒例となり、2007年夏には展示イベント「あうとさろーね有明」が並行開催された。
- 2006年から毎年7月に岐阜県で「萌車ミーティング」が開かれ、2009年以降は約1000台が集まる規模になった。
- 2008年11月にはお台場で「痛Gふぇすた」が初開催され、約500台が集結した。
モータースポーツと企業タイアップ[編集]
痛車はレースにも進出している。2008年のSUPER GTには初音ミクを描いたBMW・Z4が参戦し、同年、鏡音リン・レンを描いた日産・フェアレディZがGT300クラスのシリーズチャンピオンを獲得した。このほか2007年に『らき☆すた』のラッピングを施したランサーが全日本ダートトライアル選手権に出場するなど、作品の公式タイアップとしての痛車も増えた。
2008年には模型メーカーの青島文化教材社が痛車のプラモデルを発売し、「痛車」は同年に商標登録もされている。専門誌も『痛車グラフィックス』などが刊行された。
派生形[編集]
- 痛単車:バイク・原付版。
- 痛チャリ:自転車版。装飾できる面積が少なく、ディスクホイールに絵を貼る程度になる。
- 痛バス:観光バスなどを痛車化したもの。作品の公式企画として走ることが多い。
法律・トラブル[編集]
- 実在のアイドルや声優の写真を使うと肖像権の問題になり、業界から自粛が呼びかけられている。
- 車体に使うイラストは、業者が権利者の許諾を取らずに作っているものが多く、同人誌と同じような黙認状態で成り立っているとされる。
- 自治体によっては、屋外広告物条例や景観条例が営利・非営利を問わず車体の広告的表示を規制している場合がある。
- 痛車を狙ってステッカーを剥がしたり傷つけたりする「痛車狩り」は、器物損壊罪にあたる。
余談[編集]
- 2008年時点で、潜在層を含めた愛好者は5万人以上と推計された。
- 痛車文化は日本国外にも広がっているとされる。
- 痛車で作品の舞台を訪ねる、車での聖地巡礼を楽しむ愛好家もいる。