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* 学術的な位置づけ:『BLの教科書』の刊行や日本マンガ学会でのシンポジウムなど、研究対象として扱う動きが進んでいる。研究が進むにつれ、初期の単純な図式(作り手も読み手も女性である、など)は実態に合わないことも示されてきた。 | * 学術的な位置づけ:『BLの教科書』の刊行や日本マンガ学会でのシンポジウムなど、研究対象として扱う動きが進んでいる。研究が進むにつれ、初期の単純な図式(作り手も読み手も女性である、など)は実態に合わないことも示されてきた。 | ||
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2026年9月22日 (火) 17:40時点における最新版
概要[編集]
ボーイズラブ(BL)とは、男性同士の恋愛関係を主題として、主に女性の作り手と読者によって支えられてきた漫画・小説・音声作品などのジャンルを指す和製英語である。
詳細[編集]
呼称の変遷[編集]
「ボーイズラブ」という呼び名は比較的新しく、1990年代に漫画情報誌が使い始めたものが定着したとされる。それ以前は「やおい」「JUNE」といった語が並立していた。
このうち「JUNE」は同名の雑誌に由来する語で、もともとは商業媒体に載る一次創作を指した。「やおい」は二次創作の文脈で使われ、1980年代後半に専門誌の周辺で定着した語である。1988年には「カセットJUNE」が登場し、このジャンル初の音声メディアとされる。1990年代以降、これらを束ねる総称として「ボーイズラブ」が使われるようになった。
つまりBLという語は、性質の異なる複数の流れを後から一つの棚にまとめた名前であり、内部には一次創作と二次創作、商業と同人という別の軸が最初から同居している。ジャンル論が常に整理しにくいのはこの成り立ちによる。
源流と広がり[編集]
1970年代の少女漫画における、いわゆる「花の24年組」の作品群が源流として語られることが多い。以後、専門誌・専門レーベル・同人誌・コミックマーケット・pixivといった場を通じて拡大し、現在は電子書籍と漫画アプリが主要な流通経路になっている。ウェブトゥーンの分野でも、韓国・中国・タイなどで制作された作品が日本語で配信されており、実写ドラマ化も国際的に行われている。
商業的には、一般向けの雑誌に男性同士の関係を主題とする作品が載る例も増えた。ジャンルの専門棚の外でも成立する作品が出てきたことは、読者層が専門読者に限られなくなったことを示している。
議論のある論点[編集]
BLをめぐっては複数の論点が併存しており、いずれも決着していない。
- 表現をめぐる論点:公共図書館の蔵書としての扱いが議論になった例があり(2008年の堺市立図書館の事例が知られる)、収集方針と表現の自由の双方から主張が出された。
- 当事者性をめぐる論点:実在の同性愛者の生活と、ジャンルとしての描写が一致しないという指摘がある一方、フィクションのジャンルに現実の再現を求めること自体が妥当かという反論もある。
- 学術的な位置づけ:『BLの教科書』の刊行や日本マンガ学会でのシンポジウムなど、研究対象として扱う動きが進んでいる。研究が進むにつれ、初期の単純な図式(作り手も読み手も女性である、など)は実態に合わないことも示されてきた。
余談[編集]
- 「ボーイズラブ」は和製英語であり、英語圏では日本語をそのまま借用した語が使われることが多い。ジャンル名が輸出された事例のひとつである。
- 「カセットJUNE」が1988年に登場したことは、このジャンルが音声メディアに早くから手を伸ばしていたことを示す。現在のドラマCDや音声作品の系譜はここにさかのぼる。
- ジャンルの拡大に伴い、専門誌が紙から電子書籍へ移った速度は他ジャンルより速かったと言われる。書店で手に取る際の心理的な負担が電子なら生じないという事情が挙げられることが多いが、各社の公式な分析として示されているわけではない。