前田大然

前田 大然
まえだ だいぜん
生年月日 1997年10月20日
出身地 大阪府
身長 173cm
ポジション FW(ウインガー/センターフォワード)
所属 セルティックFC
利き足
代表 サッカー日本代表
異名 韋駄天、爆速ストライカー

概要[編集]

前田大然(まえだ だいぜん、1997年10月20日 - )は、大阪府出身のサッカー選手。ポジションはフォワードで、ウインガーからセンターフォワードまでこなす。2026年現在はスコティッシュ・プレミアシップの名門セルティックFCに所属し、サッカー日本代表の一員としても活躍する。

最大の武器は圧倒的なスピードと無尽蔵のスタミナ。ピッチを縦横無尽に走り回り、最前線から相手DFを猛烈に追い回す献身性は他の追随を許さない。その走りっぷりから「韋駄天」「爆速ストライカー」などの異名で呼ばれ、走力と運動量で局面を切り開く稀有なアタッカーとして知られている。

詳細[編集]

前田を語るうえで欠かせないのが、その常軌を逸した運動量である。90分間まるで衰えないスプリントを繰り返し、攻撃時には背後への抜け出しで相手の最終ラインを脅かし、守備時には最前線からのプレスでビルドアップを破壊する。「前田が2人いるんじゃないか」と思わせるほどの神出鬼没ぶりは、対戦相手にとって悪夢以外の何物でもないらしい。

技術的に華麗なタイプというより、「走り勝つ」ことで違いを生み出す選手。だが近年は得点感覚も磨かれ、シーズン終盤に連発するなど、決定力の面でも成長を見せている。泥臭く走り、泥臭く点を取る——そんな労働者的なストライカー像が、現地ファンの心を強くつかんでいる。

経歴[編集]

ジュニアユース・ユース年代を経て山口の下部から頭角を現し、その後松本山雅FCでJリーグデビュー。当時から驚異的なスピードで注目を集めた。2019年に横浜F・マリノスへ移籍すると、攻撃陣の核として大爆発。2019年シーズンのJリーグ優勝に大きく貢献し、Jリーグ得点王にも輝くなど、国内屈指のアタッカーへと一気に飛躍した。

その活躍が海外から評価され、2020年にポルトガルのマリティモへ移籍。さらに2022年1月、かつて中村俊輔らも在籍した名門セルティックFCへと活躍の場を移した。セルティックでは持ち前の運動量とスピードがスコットランドの激しいサッカーと見事にマッチし、瞬く間にファンの人気者となった。

セルティックでの5連覇[編集]

セルティックFCに加入して以来、前田はチームの黄金時代を支える主力として君臨してきた。最前線からの守備、背後への抜け出し、そして勝負どころでのゴールと、攻守両面でチームに不可欠な存在となっている。

2024-25シーズンはリーグ戦33試合で16ゴール10アシストを記録し、公式戦全体では49試合で33ゴール12アシストという圧巻の成績でリーグ4連覇に貢献。そして2025-26シーズンも好調を維持し、シーズン終盤にはリーグ戦5試合連続得点を含む7得点を量産してチームの7連勝を牽引した。

迎えた2026年5月16日の最終節、勝ち点1差で首位と直接対決という痛烈な大一番で、前田は87分に値千金の逆転決勝ゴールを叩き込む。この劇的弾でセルティックは66年ぶりの偉業となるリーグ5連覇を達成し、前田は文字通りクラブの「英雄」となった。崖っぷちで決め切る勝負強さは、彼が単なる"走るだけの選手"ではないことを雄弁に物語っている。

2025-26シーズンと日本代表[編集]

セルティックで好調を維持したまま、前田はサッカー日本代表の活動に合流した。チームを5連覇に導いた決勝弾の勢いそのままに、FIFAワールドカップ2026に向けたアイスランドとの壮行試合などでも存在感を発揮している。

前田はW杯について「ゴールやアシストはチームを助けるために大事だが、がむしゃらに戦いたい。最後のW杯になる可能性は全然ある」と語り、悔いのない戦いを誓っている。攻撃的なタレントが揃う日本代表のなかで、前田の規格外の走力と前線からの守備は、戦術的にも替えの利かない貴重なオプションとなっている。

プレースタイル[編集]

前田のプレースタイルは一言でいえば「走力の暴力」。トップスピードに乗ったときの推進力はリーグ屈指で、ロングボール一本から相手DFを置き去りにして決定機を作り出す。攻撃時の背後への飛び出しはもちろん、守備時の最前線からのプレスバックも献身的で、チーム全体の守備の最前線として機能する。

近年は得点力という課題を克服しつつあり、シーズン終盤での量産能力や大一番での勝負強さを身につけてきた。テクニックで魅せるタイプではないが、「誰よりも走り、誰よりも泥臭く戦う」その姿勢が、見る者の心を打つ。ウインガーとしてもセンターフォワードとしても起用でき、運動量を求められる現代サッカーにおいて理想的な戦力である。

「走るFW」の系譜[編集]

日本サッカーには、技術や戦術理解だけでなく走力と献身性で世界に挑む選手の系譜がある。前田大然はその最先端を行く存在であり、「走るフォワード」の代名詞ともいえる。最前線からの執拗なプレスは、現代サッカーにおける「最初のディフェンダー」としてのフォワード像を体現しており、チーム全体の守備のスイッチを入れる役割を担う。

この「前から守備をする」スタイルは、ボール保持を重視する強豪を相手にしたときに特に威力を発揮する。相手の最終ラインに考える時間を与えず、ミスを誘発する。実際、セルティックFCサッカー日本代表が格上相手にハマったとき、その起点には決まって前田の猛烈な追い込みがある。点を取るだけがフォワードの仕事ではない——前田の存在は、そんな現代的なフォワード論を雄弁に語っている。

Jリーグから世界へ[編集]

前田のキャリアは、Jリーグで結果を出した選手が海外で成功する道筋を示すモデルケースのひとつである。松本山雅FCでのデビューから横浜F・マリノスでの得点王・リーグ優勝を経て、ポルトガル、そしてスコットランドの名門セルティックFCへ——という階段は、国内組の若手にとって大きな希望となっている。

とりわけ、Jリーグ得点王のタイトルを引っ提げて海外へ渡り、現地でもタイトルを量産している点は重要だ。「Jリーグで一番になった選手は、海外でも通用する」ことを自らの実績で証明し続けている。派手な経歴の若手が増えるなかで、地道に実力で道を切り開いてきた叩き上げとして、前田の存在感は際立っている。

人柄とファンからの愛され方[編集]

ピッチ上では鬼のように走り回る前田だが、ピッチを離れると気さくで朗らかな人柄で知られる。インタビューでも飾らない言葉で語ることが多く、その素朴さが現地ファンや日本のサポーターから親しまれる理由のひとつだ。

「不調の日は本当にひどいが、ハマると手がつけられない」というOBの評に象徴されるように、ムラっ気のある選手という側面もある。だが、その不安定さすらも「人間味」としてファンに愛されており、好不調の波を含めて応援したくなる選手として支持を集めている。労働者気質の強いセルティックFCのファンとの相性は抜群で、まさに「現地に愛された日本人」の代表格である。

勝負強さの開花[編集]

かつての前田は「決定機を外す」「ゴール前の精度に課題」と評されることもあった。しかしセルティックFCで経験を積むなかで、その課題は着実に改善されていった。2025-26シーズン終盤の5試合連続得点や、リーグ5連覇を決めた最終節の劇的な逆転弾は、まさに勝負強さが開花した証である。

走力という土台の上に得点力を上乗せしたことで、前田は「走れるだけの選手」から「走れて点も取れる選手」へと進化を遂げた。FIFAワールドカップ2026という最大の舞台でも、この勝負どころで決め切る力が日本代表の大きな武器になると期待されている。

炎上とバズ[編集]

  • セルティックでの最前線からの猛烈なプレスや爆走シーンは、海外ファンの間で頻繁にバズり、「Maeda is a machine(マエダは機械だ)」と称賛される定番ネタになっている。
  • リーグ5連覇を決めた87分の劇的決勝ゴールは「漫画みたいな展開」とSNSで大反響を呼び、日本でもトレンド入りした。
  • 「不思議な選手で、不調な日は本当にひどいが、ハマると手がつけられない」というOBの評がネタ的に拡散され、ムラっ気も含めて愛されている。
  • 走りすぎて「スタミナお化け」「2人いる説」など、運動量を称える(?)ネタがファンの定番いじりになっている。

余談[編集]

  • 異名は「韋駄天」「爆速ストライカー」。とにかく速さがアイデンティティで、計測されるたびにトップスピードの数値が話題になる。
  • かつてセルティックFCには中村俊輔ら多くの日本人が在籍した歴史があり、前田もその系譜に連なる「セルティックの日本人」として現地で愛されている。
  • Jリーグ得点王と海外リーグ優勝の両方を経験している、Jリーグ出身者のサクセスストーリーの象徴的存在。
  • 守備の貢献度が高すぎて、フォワードなのに「守備の選手」と冗談半分で呼ばれることがある。前線からの守備は監督にとって計算できる武器。
  • 派手なゴールパフォーマンスよりも、ひたすら走って戦う姿勢が現地ファンの「労働者気質」と相性が良く、強く支持されている。
  • 「最後のW杯になる可能性」と語るあたり、ベテランの域に入りつつも闘志は健在。年齢を感じさせない運動量の維持は驚異的。
  • トップスピードに乗った際のスプリント能力はリーグでも常に上位にランクインし、計測のたびに「また前田が一番速い」と話題になる。生粋のスピードスターである。
  • 90分間プレスをかけ続けても運動量が落ちないため、対戦相手のDFからは「一番嫌な選手」と名指しされることも多いとか。

関連項目[編集]

外部リンク[編集]

  • セルティックFC 公式サイト 選手紹介ページ
  • 日本サッカー協会 公式サイト