メダリスト | |
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ジャンル | スポーツ(フィギュアスケート)、成長物語 |
原作者 | ツルマイカダ |
監督 | 山本靖貴 |
シリーズ構成 | 花田十輝 |
キャラクターデザイン | 亀山千夏 |
作画監督 | 亀山千夏、伊藤洋輔、栗原学、田中栞莉、山本亮友 |
美術監督 | 中尾陽子 |
撮影監督 | 米屋真一 |
音楽 | 林ゆうき |
制作 | ENGI |
メディアミックス | BD/DVD、PV、グッズなど |
放送期間 | 2025年1月5日 - 2025年3月30日 |
放送局 | テレビ朝日(NUMAnimation枠) |
配信PF | Disney+(独占配信) |
放送時間 | 毎週日曜 1:30(JST) |
話数 | 13話 |
リンク | 公式サイト |
概要[編集]
『メダリスト』を原作としたテレビアニメシリーズの第1期。監督は山本靖貴、放送時期は2025年1月。
原作漫画の第1巻から第4巻までの内容を描いている。
発表・公開情報[編集]
- 2023年5月18日、ティザービジュアルの公開とともにアニメ化が発表された。弐瓶勉によるお祝いイラストも同時公開された。出典
- 2023年10月19日、明浦路司と結束いのりのペアビジュアルおよび担当声優が公開された。
- 2024年3月22日、PV第1弾とともに夜高潤、神崎光の声優情報が公開。
- 2024年3月24日、夜高潤と神崎光のペアビジュアルが公開された。
- 2024年8月16日、那智マリオと三桁遼香のペアビジュアル、PV第2弾、追加キャスト4名が公開された。出典
- 2024年11月8日、蛇崩優大と大和絵馬のペアビジュアル、PV第3弾、エンディングテーマ情報が公開された。
- 2024年12月6日、キービジュアルとともにメインPVおよびオープニングテーマの情報が公開。
- 2024年12月14日、祖似鳥慎一郎と祖似鳥リオウのペアビジュアル、鴨戸すずのキャスト含む追加キャスト5名が公開された。出典出典
- 2024年12月16日、Blu-ray/DVDの発売日が発表された。第1巻は2025年3月26日、第2巻は4月25日、第3巻は5月28日に発売予定。出典
あらすじ[編集]
フィギュアスケート界の高い壁に挫折した青年・明浦路司は、スケーターを夢見る少女・結束いのりと出会う。
いのりの情熱に心を動かされた司は、彼女のコーチになることを決意。二人は師弟として絆を深めながら、栄光の「メダリスト」を目指して歩み始める。
登場キャラクター・キャスト[編集]
詳細は「メダリストの登場人物」を参照。
主題歌[編集]
オープニングテーマ[編集]
エンディングテーマ[編集]
- 「パーフェクト・スイング」
- 第1話 - 第12話
- 歌 - 仲村宗悟
- 作詞 - 辻村有記
- 作曲 - 辻村有記、伊藤賢
- 編曲 - 伊藤賢
原作との違い[編集]
アニメ第1期で描かれたのは、原作の第15話までの内容である。
原作ではコーチの明浦路司と教え子の結束いのりがダブル主人公の構成だが、アニメ版では司の物語がほぼ削られ、いのりの物語に焦点を当てた一人の視点からのストーリー展開になっているのが最大の違いである。そのため、他の選手よりも遅れて両親を説得しフィギュアスケートの選手になったいのりの[* フィギュアスケートは柔軟性・ジャンプ力・回転力・持久力が強く求められる競技で、5歳前後から始めて基礎を築かないと実力を伸ばすのが難しい。また、選手寿命も短く、引退は長くても30歳、早ければ20歳までに訪れる。キム・ヨナや浅田真央もそれぞれ24歳・27歳という若さで引退している。]成長物語が中心となり、原作のもう一つの軸である司の過去やフィギュア界に留まるための苦闘は大幅に省略された。
こうした構成により、原作のような選手とコーチの強い絆を描く物語というよりは、一人の少女のフィギュアスケート入門記のような印象が強くなっている。それでも第6話ではファンブックの設定を活用し、司の過去が詳細に描かれ、アニメで不足していた司の物語を補完した。
- score01
- 原作と異なり、アニメでは第1話から加古洸一と葉桜親子が登場しない。そのため、司の引退後の環境や、いのりに母親を説得するよう強く促す感情描写も省かれている。
- 高峰ひとみが司にアシスタントコーチを依頼する際、原作では自己卑下が過剰で司が真顔になるが、アニメでは「そろそろ26歳になるのにアルバイトだけでは無理だろう」と現実的な説得に変更された。
- いのりの母・望が娘の夢を諦めさせようと名古屋中のFSCを巡る描写は原作と同じだが、原作ほど冷淡ではなく、方向性はともかく娘を心配しているニュアンスで描写された。学校でのいのりの孤立描写は残されているが、ミミズを集めていることでからかわれるシーンは削除された。
- score02
- 夜高純がスマホを破壊する場面で、原作では発信者が不明だったが、アニメでは「Hikaru KAMISAKI」と表示される。
- ヒカルが着替える場面で、原作では下着が見えるが、アニメでは制服の下にスポーツウェアを着ていたため露出はなかった。ただし作画上、首元の衣装の重なり方に矛盾が指摘されている。
- ヒカルが天才スケーターだといのりが気づく場面は、原作ではスケート中、アニメでは更衣室からリンクに向かう途中での描写に変更された。
- 原作ではクラブの保護者の悪口を聞いたいのりが泣くが、アニメでは泣かない。
- score04
- フィギュア衣装を褒める子どもと、演技を見て憧れを抱いた観客席の子どもは、原作では別人だが、アニメでは同一人物として描写され、演出が強化された。
- 涼香が演技後のスコア結果だけ確認する原作に対し、アニメでは演技を直接観戦する。
- score05
- 原作では描かれなかった涼香の過去が断片的に描かれる。
- 原作で簡単に雰囲気のみ描かれたヒカルの「死の舞踏」の演技がアニメではフルで描かれ、圧巻の演出となっている[* ヒカルの演技冒頭の視線の向き、ステップ、衣装が韓国のキム・ヨナを彷彿とさせるとして議論があったが、アニメの構成・振付はオリジナルであり、誤解による指摘にすぎない。]。
- score06
- 原作では司といのりが大会優勝を祝ってはしゃぐが、アニメでは望が車で迎えに来て気まずくなり、リンク場で改めて喜ぶ。
- 原作では断片的だった司と加古家の関係が回想として直接描かれ、ファンブックの裏設定が元となっている。
- score07
- 西日本大会の会場でいのりがスケート靴を忘れたことに気づく場面が、より具体的に描写された。
- score08
- score09
- 新スプリントの説明が、原作では医務室で行われたが、アニメでは帰りの列車内での会話に変更。
- 優大がエマについて司に語る時期が8話に前倒しされ、その後の会話は今後の方針に関する内容に差し替えられている。
- score10
- 純と獅堂リオウの会話が、いのりの表彰式後の会場外というアニメオリジナルの場面に変更された。
- score11
- 原作では就寝前にマリオの胸を話題にしていたが、アニメではいのりが6級不合格の不安を吐露し、それを涼香が慰めるシーンに差し替え。
- score12
- 司がリオウの楽曲で演技する前、原作では吹き出しで「こんなありがたいことはないから、ちゃんと見て」と言うが、アニメでは「見よ、我が司を」(小文字)と表示されている。
- score13
余談[編集]
- フィギュアスケートの競技シーンはモーションキャプチャーを用いて演出されており、女子シングル元選手の鈴木明子、横井ゆは菜、磯部日菜乃がキャプチャーに参加した。特に鈴木明子は現役引退後に振付師として活動しており、作中の振付を自ら手掛けたとされている。
- 実在する日本のフィギュアスケート選手たち、小塚崇彦、小松原美里、高橋成美、田中刑事、本郷理華、宮原知子、無良崇人、村上佳菜子らが、応援メッセージを送っている。出典1出典2出典3出典4出典5出典6出典7出典8
- 原作のつるまいかだは、主人公結束いのりの声を演じた春瀬なつみの熱心なファンである。作品発表当初のCM動画でも春瀬がCVを担当し、そのままTVアニメ版でも同役に起用された。講談社漫画賞の授賞式にて春瀬が語ったエピソードによれば、つるまは漫画家になる前の会社員時代にたびたびファンレターを送り、最後の手紙には「春瀬さんに主人公の声を演じてもらうのが夢です」と書いていたという。授賞式では春瀬の隣で涙を流しながら、彼女からマイクを受け取って受賞コメントを続けたという。
- メインPV公開前は、既存PVの平均再生数が20〜30万程度であり、アニメ『メダリスト』への注目度はそれほど高くなかった。しかし、メインPVで米津玄師によるオープニング主題歌が公開されると、PVの再生数は公開からわずか1週間で100万回を突破し、大きな反響を呼んだ。[2]
- 作中に登場するオーススケートリンクやホワスポーツランドなどのロケーションは、実在の施設を忠実に再現している。原作でも評価されていたが、アニメでも構造や配色などがしっかり描写されている。特にオーススケートリンク1階の「コメダ珈琲店」は、文字の「コ」に横線を加えて「ヨ」にし、「ヨネダ珈琲店」として登場している。また、ホワスポーツランドへ向かう際に名城線の右回り電車を利用している描写があるが、これは細かい作中の矛盾とも指摘されている。[* 原作では列車の行き先表示までは描かれていない。理論上、いのりが名古屋港近くに住んでいるなら右回りの電車でも問題ないが、そうなるとオースへは一人で行けるのに、ホワリンクに行く際は家族が送り迎えするのは不自然となる。制作陣が現地調査や背景写真の選定時に見落とした可能性がある。]
- アニメ放送時期と同時期に2025年ハルビン冬季アジア大会が開催されており、この大会にはフィギュアスケートも競技種目として含まれている。[1]
- ↑ 冬季アジア大会の開幕に合わせて第1四半期放送を決定したとの噂もあるが、大会自体の注目度は非常に低いため、『メダリスト』の高い話題性や評価は制作陣自身の努力による成果といえる。