| 株式会社ビデオリサーチ VIDEO RESEARCH LTD. | |
|---|---|
| 略称 | VR |
| 国家 | 日本 |
| 種類 | 株式会社 |
| 市場情報 | 非上場 |
| 業種 | サービス業(メディアリサーチ・マーケティングリサーチ) |
| 本社所在地 | 東京都千代田区 |
| 設立日 | 1962年9月20日 |
| 年齢 | 63周年 |
| 資本金 | 1億5000万円(設立時) |
| 上場 | なし |
| 主要株主 | 電通ほか、民間放送各社 |
| 主要部門 | テレビ視聴率調査/ラジオ聴取率調査/マーケティングリサーチ |
| リンク | https://www.videor.co.jp/ |
概要
ビデオリサーチとは、日本で唯一、テレビの視聴率調査を全国規模で行っている調査会社である。1962年9月20日に東京芝浦電気(現在の東芝)・電通・民間放送18社の共同出資で設立され、本社は東京都千代田区に置かれている。
詳細
設立の経緯
設立は1962年9月20日。東京都中央区銀座西の電通西別館に事務所を置いて創立され、資本金は1億5,000万円だった。同年12月3日には関東地区で機械によるメータ調査が始まり、12月22日に関東地区の最初のレポートが発行されている。これが日本で開発された機械による視聴率調査レポートの第一号とされる。
出資者の顔ぶれには、この会社の性格がそのまま表れている。測定機器を作れる電機メーカー、広告枠を売買する広告代理店、そして測られる側である民間放送各社が同じ表に並んでいる。三者が別々に数字を出していたら取引の基準にならないため、最初から「共通の物差しを一つだけ作る」ことを目的に設立された会社である。
測られる側が出資しているという構造
この出資構成は、外から見ると奇妙に映る。成績を測られる側が測定会社の株主になっているからである。
ただしこれには実務上の理由がある。視聴率は、放送局と広告主のあいだで広告枠の値段を決めるために使われる。買い手と売り手が別々の数字を持ち出せば交渉が成立しないため、双方が「この数字には従う」と事前に合意できる仕組みが要る。そのためには、どちらか一方が単独で持つのではなく、関係者が共同で支える形が選ばれた。
一方で、この構造は調査の独立性に疑問が向けられる余地を残してきた。数字が不利に出たときに圧力がかかりうるのではないか、という指摘は繰り返し出ている。実際に調査手法や集計は外部の委員会による点検を経ているが、構造そのものへの評価は今も割れている。
何を測ってきたか
主力はテレビの視聴率調査で、調査対象世帯に測定機器を設置して、どのチャンネルが映っていたかを記録する方式が長く使われてきた。2020年前後からは、世帯を単位とする数字に加えて、誰が見ていたかを示す個人単位の数字が重視されるようになっている。
背景には視聴の形の変化がある。家族が一台のテレビを囲んでいた時代には「世帯が見たかどうか」で十分だったが、スマートフォンや動画配信サービスが並立し、TVerのような見逃し配信が定着すると、同じ番組でも誰がいつどの画面で見たかがばらける。世帯の数字だけでは広告の価値を説明できなくなったため、測る単位のほうが後から作り替えられた形である。
ラジオの聴取率調査、マーケティングリサーチ、テレビCMの出稿動向の集計なども手がけている。
よくある質問
Q. 視聴率を調べている会社は他にもある? テレビの視聴率を全国規模で継続的に調査しているのは、日本ではビデオリサーチのみである。
Q. 調査対象の世帯はどう選ばれる? 無作為抽出による。調査に協力していることを外部に明かさないよう求められるのが通例である。
Q. 配信の再生数は視聴率に入る? 入らない。TVerなどの配信での視聴は別の指標として集計されており、視聴率とは数え方が違う。
Q. 社名の「ビデオ」はビデオテープのこと? 設立が1962年であり、映像(video)を指す語としての用法である。家庭用ビデオの普及はこれより後になる。
余談
- 創立当初の測定は紙テープに打刻する方式だった。どのチャンネルが映っていたかを物理的に穴で記録し、それを回収して集計していた。データが電話回線で自動送信されるようになるのはずっと後のことである。
- 「視聴率○%」という数字は日常的に語られるが、その1%が何世帯にあたるかを言える人は多くない。関東地区の場合、1%はおおむね20万世帯前後に相当する。
- 番組の評価を語る文脈で視聴率が引用されるとき、実際に売買されているのは番組そのものではなく広告枠である。数字が「面白さの順位」として読まれるのは、本来の用途からすると副次的な使われ方にあたる。