| マチネとソワレ Matinee and Soiree | |
|---|---|
| 作家 | 大須賀めぐみ |
| ジャンル | 演劇/青年漫画 |
| 出版社 | 小学館 |
| 連載期間 | 2016年 - |
| 連載周期 | 月刊 |
| その他 | ゲッサンコミックス(既刊19巻/2026年9月時点) |
概要
マチネとソワレとは、大須賀めぐみによる日本の漫画作品である。小学館の月刊漫画誌『ゲッサン』で連載されており、俳優を目指す双子の兄弟が同じ舞台で激突していく演劇サーガ。単行本は2026年9月11日発売の第19巻まで刊行されている。
詳細
タイトルの「マチネ」と「ソワレ」は、演劇用語で昼公演と夜公演を指す。同じ演目を1日に2回上演するとき、昼と夜では観客の層も役者の調子も変わり、結果として同じ脚本が別物になる。この「同じものが二つある」という構造が、そのまま双子の兄弟の物語に重ねられている。
主人公は駆け出しの役者・三ツ谷誠。掴んだ最大のチャンスの直後に予想もしない出来事が起こり、運命は二人の役者を主役に選ぶ——というのが導入部で、以後は兄・三ツ谷御幸との対比が物語の背骨になる。公式の紹介文は「上を見上げる弟と、それを見下ろす兄との激突演劇サーガ」と表現している。
第1巻の発売は2017年3月10日。以後ほぼ年2冊のペースで刊行が続き、2026年9月11日に第19巻が発売された。連載期間はすでに10年目に入っている。
あらすじと構成
物語は舞台の世界から始まるが、巻を重ねるにつれて活動の場が広がっていく。第19巻の時点では深夜ドラマ『ラストシーン』の収録が題材で、誠が共演者の潜在能力を引き出しながら現場全体を押し上げていく展開になっている。
舞台劇を描く漫画は、動きと声という「紙に載らない要素」を扱わなければならないという固有の難しさを抱える。本作はそれを、観客席側の視線と舞台上の視線を切り替えるコマ運びで処理しており、読者が客席から見ている感覚と、役者として立っている感覚を行き来する構成になっている。
作者
大須賀めぐみは12月21日生まれ、千葉県出身。2002年に少年サンデーR増刊『トンパチ』でデビューした。
2007年、週刊少年サンデーで伊坂幸太郎の小説『魔王』を少年向けにアレンジした『魔王 JUVENILE REMIX』(全10巻)で連載デビュー。2009年にはそのスピンオフ『Waltz』(全6巻)で再び伊坂とタッグを組み、2012年から初のオリジナル連載『VANILLA FICTION』(全8巻)を手がけた。他作家の小説を漫画化する仕事で名前を知られた作家が、原作付き2作を経てオリジナルへ移り、そこからさらに長期連載に入るというキャリアの積み方になっている。
月刊誌での長期連載という形
19巻という巻数は週刊連載なら5年程度で到達する分量だが、本作は月刊誌で10年近くをかけている。月刊連載は1話あたりのページ数が多く、話単位の完結性を保ちやすい一方で、1巻出るまでの間隔が長くなるため、読者が「いま何が起きているか」を追い続けにくいという性質がある。
その代わり、月刊誌の作品は電子書店でまとめ読みされる形と相性がよい。刊行ペースが緩やかなぶん、後から入った読者が既刊に追いつく負担が小さいためである。ウェブの漫画サービスで旧作の上位に月刊誌出身の作品が並びやすいのは、この差によるところが大きい。
よくある質問
- 完結している?
- 2026年9月時点で連載中。第19巻が最新刊で、作中は深夜ドラマ編が佳境に入っている。
- 何巻まで出ている?
- 第19巻(2026年9月11日発売)まで。第1巻は2017年3月10日発売。
- どこで読める?
- 小学館の『ゲッサン』本誌および同社の漫画サービス、各電子書店で配信されている。
- 作者の他の作品は?
- 『魔王 JUVENILE REMIX』(全10巻)、『Waltz』(全6巻)、『VANILLA FICTION』(全8巻)。前二作は伊坂幸太郎の小説を原作としている。
余談
- 「マチネ」はフランス語の matinée(朝・午前)、「ソワレ」は soirée(夕べ)に由来する。日本語では劇場の昼公演・夜公演を指す業界語として定着しており、一般語としてはほとんど使われない。
- 第19巻の発売日である2026年9月11日は、小学館の別のコミックス『暗殺後宮〜暗殺女官・花鈴はゆったり生きたい〜』第11巻と同じ日である。月刊誌系のコミックスは発売日が揃えられるため、こうした同日発売が起こりやすい。
- 19巻まで続いている作品でありながら、2026年9月時点で日本語版ウィキペディアに独立記事が存在しない。アニメ化などの映像展開がないと外部の記述が増えにくいという、漫画の情報流通の偏りがそのまま表れている。