| HJホールディングス株式会社 Hulu | |
|---|---|
| 略称 | フールー |
| 国家 | 日本 |
| 種類 | 株式会社 |
| 市場情報 | 非上場 |
| 業種 | 情報・通信業(映像配信) |
| 本社所在地 | 東京都港区 |
| 設立日 | 2014年 |
| 所有者 | 日本テレビグループ |
| 主要株主 | 日本テレビホールディングス/東宝/讀賣テレビ放送/中京テレビ放送ほか |
| 代表作品 | Huluオリジナル作品 |
| 別名 | Hulu Japan |
| リンク | https://www.hulu.jp/ |
概要
Hulu(フールー)とは、アメリカ発の定額制動画配信サービス、および日本国内向けにHJホールディングス株式会社が運営する同名のサービスである。日本版は2011年に始まり、2014年から日本テレビグループが運営している。
詳細
本家のHuluは2007年10月29日、アメリカ合衆国でニューズ・コーポレーションとNBCユニバーサルの合弁事業として始まった。現在はウォルト・ディズニー・カンパニー傘下のディズニー・ストリーミングが保有している。
日本版のサービス開始は2011年9月1日で、Huluにとって米国外への初進出だった。そして2014年2月、日本テレビが日本事業の買収を発表し、運営はHJホールディングス株式会社へ移る。2017年には第三者割当増資により東宝・讀賣テレビ放送・中京テレビ放送などが株主に加わった。有料会員数は2017年3月末で155万人以上、2022年2月には258万7000人に達したと公表されている。
名前は同じで中身が違うサービス
日本のHuluが特異なのは、海外発のサービスが現地の放送局に買い取られ、ブランド名だけを残して別の会社の事業になった点である。作品の品ぞろえも、料金体系も、再生基盤も、日本版と米国版で別々に決まる。利用者から見れば同じ名前のサービスだが、運営する会社も、契約している権利も共通ではない。
この形は、配信サービスが「世界共通のカタログ」ではなく「国ごとの権利の束」で成り立っていることの表れでもある。Netflixのように一社が全世界の配信権をまとめて調達する方式とは、そもそも成り立ちが違う。
2017年の基盤移行と、ドメイン変更という事故
2017年5月17日、日本版は配信基盤を米国Huluのシステムから、日本テレビグループが独自に開発したものへ切り替えた。この移行では再生が途切れる、アプリが落ちる、一部機能が動かないといった不具合が相次ぎ、運営は同月22日に利用者へ謝罪している。
このとき同時に、サイトのドメインが「hulu.jp」から「happyon.jp」へ変更された。ブランド名と入口のURLが一致しない状態になったため、名前で検索してたどり着けない、ブックマークが切れるといった混乱が重なった。配信サービスの実体はカタログではなく再生基盤とアクセス経路の側にあり、そこを入れ替えると利用者から見て「同じサービスが同じように使える」という前提が崩れる。ドメインはのちにhulu.jpへ戻されている。
放送局が配信を持つということ
日本テレビ傘下に入って以降、日本版は自局のドラマやバラエティの配信に加え、「Huluオリジナル」と銘打った独自作品の制作を進めている。放送されたドラマの後日談や派生篇を配信限定で用意する形も繰り返し使われてきた。
放送局が配信サービスを持つと、放送で広く知らせて配信で課金するという二段構えが取れる。無料で多くの人に届く放送と、限られた人から継続的に料金を受け取る配信は、集客と回収の役割を分け合う関係になりうる。反面、配信限定の続篇は放送だけを見ている視聴者にとって物語が途中で切れることを意味し、この設計への評価は分かれている。
TVerが広告収入による無料配信、ABEMAが無料の放送型配信という形を取っているのに対し、Huluは月額課金で広告を挟まない形を選んでおり、同じ「テレビ局系の配信」でも回収の仕方が三者三様になっている。
よくある質問
- アメリカのHuluと日本のHuluは同じもの?
- 名前は同じだが運営会社が異なる。日本版はHJホールディングス(日本テレビグループ)が運営しており、配信作品も料金も別に決まる。日本の契約で米国版を見ることはできない。
- なぜ一時期「happyon.jp」というURLだったのか?
- 2017年のシステム移行に合わせてドメインが変更されたため。利用者の混乱もあり、のちにhulu.jpへ戻された。
- 日本テレビの番組しか見られない?
- 自局の番組に加え、海外ドラマ・映画・アニメなども配信されている。ただし作品の品ぞろえは配信権の契約次第で入れ替わる。
- TVerとの違いは?
- TVerは広告付きで無料、配信期間は放送後の一定期間に限られる。Huluは月額課金で、配信期間中はいつでも見られる。
余談
サービス名の由来について、創業者が中国語の言葉にちなんだと説明したことが知られているが、由来の解説は時期によって語られ方に幅があり、一つに定まっているとはいいがたい。
日本版の買収当時、他社が制作したコンテンツの配信が継続されるかが注目されたが、買収後も継続する方針が示された。放送局が配信サービスを買うと自局の番組ばかりになるのではないか、という見方への回答でもあった。
配信サービスの引っ越しは、利用者から見ると「何も変わらないはず」の作業に見える。しかし実際には、視聴履歴・お気に入り・課金情報・対応機器のすべてを移し替える作業であり、2017年の混乱はその規模を外から見えにくくしている典型例として、いまも配信業界の事例として語られることがある。