| 株式会社AbemaTV ABEMA | |
|---|---|
| 略称 | アベマ |
| 国家 | 日本 |
| 種類 | 株式会社 |
| 市場情報 | 非上場 |
| 業種 | 情報・通信業(映像配信) |
| 本社所在地 | 東京都渋谷区 |
| 設立日 | 2015年 |
| 所有者 | サイバーエージェント |
| 主要株主 | サイバーエージェント/テレビ朝日 |
| 関係する人物 | 藤田晋 |
| 代表作品 | FIFAワールドカップカタール2022全64試合中継 |
| 別名 | AbemaTV(旧称) |
| リンク | https://abema.tv/ |
概要
ABEMA(アベマ)とは、サイバーエージェントとテレビ朝日が共同で手がける日本のインターネットテレビ局である。番組表に沿って映像が流れ続ける「放送型」の配信を中核に据え、大半のチャンネルを無料で提供している。
詳細
本開局は2016年4月11日。当初の名称は「AbemaTV」で、音楽・スポーツ・アニメ・ニュースなど24チャンネルを揃えて始まった。2020年4月にサービス名を「ABEMA」へ改め、ロゴも刷新している。運営は株式会社AbemaTV。
「選ばなくても流れている」という設計
ABEMAの最大の特徴は、NetflixやHuluのようなオンデマンド一本ではなく、番組表に沿って映像が流れ続ける形式を主軸に置いたことである。
オンデマンドは、視聴者に「何を見るか」を必ず選ばせる。作品数が増えるほど選ぶ手間も増え、一覧を眺めるだけで終わる時間が生まれる。一方、放送型では画面を開いた瞬間に何かが流れており、視聴者は選ぶという作業を省略できる。テレビが長く担ってきた「とくに見たいものはないが点けている」「別のことをしながら流している」という使われ方を、そのまま配信に移した設計といえる。チャンネルを次々に切り替えられるという点でも、放送のザッピングに近い操作感になっている。
地上波では枠に乗らないジャンルを置ける
将棋・麻雀・格闘技・恋愛リアリティーショーといった、地上波の編成表では定時枠を取りにくいジャンルに専用チャンネルを置いてきたことも、ABEMAの性格を決めている。
地上波は、限られた時間枠を全国向けに埋めなければならないため、見込まれる視聴者数が小さいジャンルは枠に乗せにくい。対局が何時間続くか分からない競技はとくに編成と相性が悪い。配信はチャンネル数と放送時間の制約が事実上ないので、放送では成立しない規模の需要でも専用の場所を用意でき、終了時刻の読めない中継もそのまま流せる。地上波が落としてきたものを拾う形で、独自の視聴者層を作った。
ワールドカップという転換点
2022年、ABEMAはFIFAワールドカップカタール2022の全64試合を無料で生中継した。週間利用者数は大会前の2000万弱から期間中は3400万台まで伸び、日本代表戦では視聴者数が1000万、1700万と積み上がったと報じられている。中継権と配信基盤にかけた費用は巨額で、この年の赤字幅が広がったことも当時話題になった。
この投資は、番組の収支としてではなく「一度も使ったことのない人に使ってもらうための費用」として見ると筋が通る。無料の放送型配信は、利用者数が増えるほど広告の売り先としての価値が上がる仕組みであり、認知を一気に広げる出来事があれば、その後の利用がある水準に貼り付く可能性がある。実際に大会後も利用者数は高い水準で推移したとされ、2025年には開局以来初の四半期営業黒字を計上したと報じられた。一方で、同じ規模の投資が常に回収につながるとは限らず、この一件を成功例として一般化できるかについては見方が分かれている。
テレビ朝日との関係
テレビ朝日が共同事業者として関わっているため、同局のバラエティを配信するチャンネルが設けられるなど、放送と配信が人と番組の両面でつながっている。放送局が自前で配信を持つTVerやHuluと異なり、ABEMAはインターネット企業が主導し放送局が組む形になっており、同じ「テレビ局が関わる配信」でも主導権の置き方が違う。
よくある質問
- ABEMAは無料?
- 大半のチャンネルは無料で視聴できる。一部の作品や機能は有料のプレミアムプランの対象になっている。
- AbemaTVとABEMAは違うもの?
- 同じサービス。2020年4月にサービス名が「AbemaTV」から「ABEMA」へ変わった。運営会社の社名は株式会社AbemaTVのまま。
- テレビ朝日の子会社?
- サイバーエージェントとテレビ朝日が共同で手がける事業で、サイバーエージェント側が主導する形になっている。
- TVerとの違いは?
- TVerは民放各局が共同運営する見逃し配信で、放送済みの番組を一定期間だけ配信する。ABEMAは自前の番組表を持ち、独自番組を含めて常時流し続ける形式である。
余談
名称が「Abema」であって、運営元サイバーエージェントの既存サービス名「Ameba」ではない点はしばしば混同される。社長の藤田晋は開局直後の取材で、この名前について「正直言って、半分くらい後悔」と述べており、似た綴りの社名・サービス名を並べたことによる紛らわしさを本人が認めた発言として、いまも引用されることがある。
放送型の配信は、視聴者が途中から入ってくることを前提に作らねばならない。冒頭から順に見る人だけを想定した構成が使いにくく、字幕や見出しで「いま何が起きているか」を常時示す作りが増えるのは、この形式が抱える制約から来ている。