| ラオックスホールディングス株式会社 LAOX HOLDINGS CO., LTD. | |
|---|---|
| 国家 | 日本 |
| 種類 | 株式会社 |
| 業種 | 小売業(免税店・旧家電量販店) |
| 本社所在地 | 東京都千代田区 |
| 設立日 | 1976年9月 |
| 設立者 | 谷口正治(創業者) |
| 主要株主 | 蘇寧グループ系(2009年以降の筆頭株主) |
| 関係する人物 | 羅怡文 |
| 別名 | ラオックス、LAOX |
概要
ラオックス(LAOX)とは、秋葉原発祥の元・大手家電量販店で、現在は訪日外国人向けの総合免税店を中心に営む企業である。2009年に中国の家電量販大手・蘇寧電器の傘下に入り、2015年の流行語「爆買い」の象徴となった。運営会社は現在ラオックスホールディングス株式会社。
詳細
ラオックスの源流は1930年、創業者の谷口正治が墨田区向島で始めた電気器具の行商にさかのぼる。1939年に電気製品卸の「谷口商店」を開き、終戦直後の1945年9月には神田須田町で事業を再建、秋葉原に2店舗を構えた。
1948年に家電小売部門を分けて「朝日無線電機」を設立し、1976年に資本と経営を分離する目的で「ラオックス株式会社」が発足した。社名はラテン語の「Lar」(家庭の守護神)と「Vox」(声)を組み合わせた造語で、「家庭に幸せを呼ぶ声」という意味が込められている。
1970年代後半から80年代前半はオーディオ、80年代後半からはパソコンに経営資源を集中した。これが当たり、2000年代初頭には売上高2000億円を超える大手の一角になった。
秋葉原の「パソコン街」時代
90年代の秋葉原を知る人にとって、ラオックスはパソコンとゲームの店だった。パソコン専門の「ザ・コンピュータ館」は、秋葉原が「電気街」から「パソコン街」へ変わった時代の象徴的存在とされる。
ほかにもホビー・模型・ゲームを扱う「アソビットシティ」、ゲーム専門の「ザ・コンピュータGAME館」、楽器専門の「MUSICVOX」など、秋葉原だけで複数の業態を展開していた。のちのオタクの街・秋葉原の下地を作った店のひとつといえる。
経営危機と蘇寧電器傘下入り
2000年代に入ると、主力のパソコン販売の不振、大型店の失敗、ヨドバシカメラなど大型量販店との競争激化で経営が急速に悪化した。郊外店舗はすべて閉鎖に追い込まれている。
転機は2009年8月。中国最大手の家電量販店・蘇寧電器(現・蘇寧易購)の傘下に入り、新社長に就任した羅怡文のもとで、訪日外国人向けの免税店へと業態を大きく切り替えた。秋葉原本店では日本人向けの商品フロアが1フロアだけになり、「日本人が買い物しにくいラオックス」という状態が生まれた。
爆買いブームの主役に
尖閣諸島をめぐる日中関係の悪化や東日本大震災など逆風は続いたが、円安と訪日客の急増に後押しされ、2014年12月期に14期ぶりの最終黒字を達成した。2015年にはメディアもラオックスを「家電量販店」ではなく「大手総合免税店」と呼ぶようになる。
2015年のユーキャン新語・流行語大賞では「爆買い」が年間大賞に選ばれ、羅怡文社長が受賞者として登壇した。免税店は北海道から沖縄まで広がり、2017年11月末には最大45店舗に達した。当初は家電が主力だったが、化粧品・理美容品・民芸品・服飾へと品ぞろえも広がっていった。
コロナ禍以降
2020年の新型コロナウイルス流行で訪日客が消え、経営は大打撃を受けた。コロナ前に32店舗あった店は、2023年1月時点で新千歳空港・成田空港・秋葉原の3店舗まで縮小している。
この間、アジアンコスメ店「ラオックス ビューティーエアポート」(2021年開業、2022年11月に全店閉鎖)やアジア食品店「亜州太陽市場」など新業態も試している。持株会社体制に移行し、社名はラオックスホールディングスとなった。
余談
- 羅怡文社長が「爆買い」で流行語大賞を受け取ったことで、ラオックスは「家電量販店が流行語大賞に絡んだ」珍しい例になった。
- 秋葉原の老舗家電店のその後は、石丸電気がエディオンに吸収されて消滅、ソフマップがビックカメラ傘下、ラオックスが中国資本の免税店と、見事にバラバラである。
- 同業他社との比較は家電量販店、秋葉原の中古・ホビー系店舗は秋葉原ラジオ会館も参照。