An・an

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概要

an・an(アンアン)とは、マガジンハウスが発行する日本の女性向け週刊誌である。1970年3月20日に平凡出版(現・マガジンハウス)から『an・an ELLE JAPON』として創刊された。

詳細

創刊当初はフランスの女性誌『ELLE』との提携誌で、誌名には提携先の名が併記されていた。1982年に提携が終了し、以降は『an・an』単独の誌名となっている。

判型・写真の扱い・誌面構成のいずれも、当時の日本の女性誌とは異なる作りだったとされる。ファッションを中心に、旅行・美容・恋愛・占いなど生活全般を扱う総合誌として現在まで続いており、毎週水曜日に発売されている。

雑誌が読者の行動を変えた例として語られる

1970年代、本誌と『non-no』を手に旅行する若い女性層は「アンノン族」と呼ばれた。誌面で紹介された土地に読者が実際に足を運ぶという現象が名付けられるほど可視化された例である。

ここで起きていたのは、情報を載せることと人を移動させることが直結したという事態である。当時、若い女性向けに旅行先を具体的に提案する媒体はほとんどなかった。選択肢そのものが少ない状態では、一つの媒体が示した行き先が、そのまま行動の指針として機能する。現在のように同種の情報がインターネット上に大量にある環境では、同じ規模の現象は起きにくい。

週刊であることの帰結

月刊のファッション誌が季節ごとの提案を軸に組まれるのに対し、週刊誌は毎週別の特集を立てなければ発行が続かない。結果として、扱う題材の幅を意図的に広く取ることになる。ファッション誌でありながら健康・占い・人間関係・俳優やアーティストの特集が同居しているのは、この発行頻度に由来する構造である。

女性セブンの項で整理した「毎号が単発購入なので毎週中身で選ばれ直す」という性質も同じで、安定した購読契約を前提にしない媒体は、毎週の表紙と特集が売上の単位になる

特集主義と表紙

本誌は特定のテーマを一号まるごとに充てる特集主義を取っている。表紙に立つ人物と特集テーマの組み合わせがそのまま号の商品名になるため、表紙起用が注目を集めやすい。

1980年代末以降、恋愛や性をテーマにした特集号を定期的に組んできたことでも知られる。こうした号は部数面で取り上げられる一方、テーマの扱い方については当時から賛否があり、現在も評価が定まったとは言いがたい。

余談

  • 誌名は創刊時に上野動物園にいたジャイアントパンダの名に由来するという説が広く知られているが、創刊はパンダ来日(1972年)より前であり、時系列が合わない。誌名の由来には諸説があり確定していない。
  • マガジンハウスは本誌のほか『Hanako』『BRUTUS』などを発行しており、雑誌ごとに読者層を分ける構成を取っている。これは小学館集英社のような大手が複数誌を持つのと同じ考え方で、同じ会社の中に移動先を用意しておく形である。
  • 創刊から50年以上、週刊の刊行を続けている女性誌は多くない。雑誌の休刊が相次いだ2010年代以降も継続している点は、紙と電子の両方に配信経路を持てたことと無関係ではない。

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