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== 日本での展開 == | == 日本での展開 == | ||
日本へは2008年9月13日に進出し、[[東京]] | 日本へは2008年9月13日に進出し、[[東京]]・銀座に1号店を開いた。同じ年に副都心線が開業した[[原宿]]にも出店している。開店時は長蛇の列が報じられ、[[ファストファッション]]という語が日本で広く知られるきっかけの一つになった。2009年には「ファストファッション」が新語・流行語大賞のトップテンに入っている。 | ||
その銀座1号店は2018年に閉店した。面積が手狭であることと賃料負担が理由として報じられており、2026年1月には銀座並木通り店も閉店している。 | その銀座1号店は2018年に閉店した。面積が手狭であることと賃料負担が理由として報じられており、2026年1月には銀座並木通り店も閉店している。 | ||
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それでも両社が似た形に落ち着いたことは、この商法が求めているものを示している。企画から店頭までを半年に縮める方法は工程を速く回すことではなく、工程のあいだで決定を待つ時間を減らすことであり、そのためには企画と販売が同じ会社の中にある必要がある。出発点が違っても同じ形に収束したのは、「一貫させること」自体が目的だったからだといえる。 | それでも両社が似た形に落ち着いたことは、この商法が求めているものを示している。企画から店頭までを半年に縮める方法は工程を速く回すことではなく、工程のあいだで決定を待つ時間を減らすことであり、そのためには企画と販売が同じ会社の中にある必要がある。出発点が違っても同じ形に収束したのは、「一貫させること」自体が目的だったからだといえる。 | ||
一方で製造の置き場所は異なる。ZARAが生産の多くをスペインや近隣国に置くのに対し、H&Mはアジアを中心とした外部の縫製工場への委託が中心である。工賃は下がるが輸送に時間がかかるため、価格は下げやすく、投入までの速さではZARAに及びにくいという構図になる。[[製造小売]] | 一方で製造の置き場所は異なる。ZARAが生産の多くをスペインや近隣国に置くのに対し、H&Mはアジアを中心とした外部の縫製工場への委託が中心である。工賃は下がるが輸送に時間がかかるため、価格は下げやすく、投入までの速さではZARAに及びにくいという構図になる。[[アパレル]]の中で[[製造小売]]という枠に括られる企業どうしでも、原価と速さの配分が同じとは限らない。 | ||
== 近年の動向 == | == 近年の動向 == | ||
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背景として挙げられるのは、速さで差をつける戦略が比較相手の速さに依存するという性質である。[[雑誌]]が月単位で流行を示していた時代には「誌面の服を今すぐ安く」に意味があったが、[[Instagram]]や[[TikTok]]で流行の単位が日に分解されると、半年でも追いつかない。日本国内では2015年以降、外資系ファストファッションの売上が大きく縮んだ一方、[[ユニクロ]]や[[しまむら]]は同じ時期に縮んでいない。 | 背景として挙げられるのは、速さで差をつける戦略が比較相手の速さに依存するという性質である。[[雑誌]]が月単位で流行を示していた時代には「誌面の服を今すぐ安く」に意味があったが、[[Instagram]]や[[TikTok]]で流行の単位が日に分解されると、半年でも追いつかない。日本国内では2015年以降、外資系ファストファッションの売上が大きく縮んだ一方、[[ユニクロ]]や[[しまむら]]は同じ時期に縮んでいない。 | ||
環境負荷や生産国の労働環境をめぐっては、H& | 環境負荷や生産国の労働環境をめぐっては、H&Mが回収・再利用の取り組みを公表している一方、大量生産そのものの見直しになっていないという指摘もあり([[古着]]市場の拡大を後押ししたのも供給点数の増加だった)、評価は定まっていない。 | ||
== 余談 == | == 余談 == | ||
2026年9月23日 (水) 18:21時点における最新版
| H&M ヘネス・アンド・マウリッツ H & M Hennes & Mauritz AB | |
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H&Mのロゴ(出典:ウィキメディア・コモンズ) | |
| 略称 | H&M |
| 国家 | スウェーデン |
| 種類 | 株式会社 |
| 市場情報 | ナスダック・ストックホルム |
| 業種 | アパレル・小売 |
| 本社所在地 | スウェーデン ストックホルム |
| 設立日 | 1947年 |
| 設立者 | エルリング・パーソン |
| 上場 | あり |
| 年間売上 | 2,282億8,500万スウェーデンクローナ(2025年11月期) |
| 支店舗数 | 4,101店(2025年11月期末) |
| 主要株主 | パーソン家 |
| 主要子会社 | エイチ・アンド・エム ヘネス・アンド・マウリッツ・ジャパン |
| 別名 | エイチアンドエム |
| リンク | https://www2.hm.com/ |
概要[編集]
H&M(エイチアンドエム)とは、スウェーデンのストックホルムに本社を置く衣料品小売企業、およびその主力ブランドである。正式社名はH & M Hennes & Mauritz AB。ZARAと並んでファストファッションを代表する企業として扱われる。
詳細[編集]
1947年、エルリング・パーソンがスウェーデン中部のヴェステロースに婦人服店「Hennes」を開いたのが始まりである。1968年に狩猟用品店「Mauritz Widforss」を買収した際、同店が扱っていた男性向け衣料も引き継いだことから、社名を現在の「Hennes & Mauritz」へ改めた。
2025年11月期の売上高は2,282億8,500万スウェーデンクローナ(前期比2.6%減)、営業利益は183億9,000万クローナ(同6.3%増)で、営業利益率は7.4%から8.1%へ改善した。期末店舗数は4,101店で、前期から152店減っている。2026年度は80店の新規出店と160店の閉店を計画しており、店舗数の削減が続く見通しとされる。
H&Mのほか、COS、ARKET、Weekday、Monki、& Other Stories、H&M HOMEといったブランドを抱える。
日本での展開[編集]
日本へは2008年9月13日に進出し、東京・銀座に1号店を開いた。同じ年に副都心線が開業した原宿にも出店している。開店時は長蛇の列が報じられ、ファストファッションという語が日本で広く知られるきっかけの一つになった。2009年には「ファストファッション」が新語・流行語大賞のトップテンに入っている。
その銀座1号店は2018年に閉店した。面積が手狭であることと賃料負担が理由として報じられており、2026年1月には銀座並木通り店も閉店している。
ZARAとの違い[編集]
H&Mは、同じファストファッションに分類されるZARAとは出発点が逆である。ZARAは製造の側から出発して小売まで伸ばしたのに対し、H&Mは小売の側から出発して企画・製造の管理まで手を広げた。
それでも両社が似た形に落ち着いたことは、この商法が求めているものを示している。企画から店頭までを半年に縮める方法は工程を速く回すことではなく、工程のあいだで決定を待つ時間を減らすことであり、そのためには企画と販売が同じ会社の中にある必要がある。出発点が違っても同じ形に収束したのは、「一貫させること」自体が目的だったからだといえる。
一方で製造の置き場所は異なる。ZARAが生産の多くをスペインや近隣国に置くのに対し、H&Mはアジアを中心とした外部の縫製工場への委託が中心である。工賃は下がるが輸送に時間がかかるため、価格は下げやすく、投入までの速さではZARAに及びにくいという構図になる。アパレルの中で製造小売という枠に括られる企業どうしでも、原価と速さの配分が同じとは限らない。
近年の動向[編集]
売上が減りながら利益が増えるという2025年度の決算は、約150店の閉店を含む費用削減が効いた結果と説明されている。
背景として挙げられるのは、速さで差をつける戦略が比較相手の速さに依存するという性質である。雑誌が月単位で流行を示していた時代には「誌面の服を今すぐ安く」に意味があったが、InstagramやTikTokで流行の単位が日に分解されると、半年でも追いつかない。日本国内では2015年以降、外資系ファストファッションの売上が大きく縮んだ一方、ユニクロやしまむらは同じ時期に縮んでいない。
環境負荷や生産国の労働環境をめぐっては、H&Mが回収・再利用の取り組みを公表している一方、大量生産そのものの見直しになっていないという指摘もあり(古着市場の拡大を後押ししたのも供給点数の増加だった)、評価は定まっていない。
余談[編集]
2004年のカール・ラガーフェルドを皮切りに続いている高級ブランドのデザイナーとの協業企画は、H&Mが定着させた売り方として知られる。毎回発売日に行列ができる形式が続いているのは、期間と数量を限る設計が「今行く理由」を作るためで、しまむらの単発入荷が来店理由になるのと構造は近い。
社名の「&」は検索の際に表記ゆれを生みやすく、「HM」「エイチアンドエム」など複数の書き方が並存している。