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農業は標高を活かした高原野菜が中心で、レタス・セロリ・白菜などの夏季出荷で強い。果樹はりんご・ぶどう・もも、それにあんずが知られる。米では標高の高さから単位収量ではなく品質で勝負する形になっている。 | 農業は標高を活かした高原野菜が中心で、レタス・セロリ・白菜などの夏季出荷で強い。果樹はりんご・ぶどう・もも、それにあんずが知られる。米では標高の高さから単位収量ではなく品質で勝負する形になっている。 | ||
観光は通年型で、冬はスキー場、夏は避暑(軽井沢など)と登山、通年で温泉が稼働する。軽井沢は明治期に外国人宣教師が避暑地として開いたことに始まり、別荘地としての性格が現在まで続いている。 | |||
== 「信州」という呼び方 == | == 「信州」という呼び方 == | ||
2026年9月15日 (火) 21:24時点における最新版
概要[編集]
長野県とは、日本・本州の中央部に位置する内陸県である。県庁所在地は長野市。面積は約13,562平方キロメートルで全国4位、人口は約197万人。隣接する県の数が8県で全国最多という、地理的にきわだった特徴を持つ。
詳細[編集]
新潟・群馬・埼玉・山梨県・静岡県・愛知県・岐阜県・富山の8県と接する。海には面さない。日本の都道府県で8県と隣接するのは長野県だけで、これは県が本州の中央に位置し、なおかつ南北に長いことの結果である。
県土の大半が山地で、標高3000メートル級の山が3列(飛騨山脈・木曾山脈・赤石山脈)並ぶ。可住地は盆地に限られ、北から長野(善光寺平)・上田・松本・諏訪・伊那・佐久といった盆地が点在する。県の生活圏がこの盆地単位で分かれているため、県内の移動が同距離の平野部より時間がかかる。
盆地ごとに分かれる県[編集]
長野県を語るときにまず出てくるのが、県内のまとまりの弱さである。北信・東信・中信・南信の4地域に分けられ、それぞれ経済圏・方言・通学圏が異なる。長野市と松本市の間には県庁・県立施設の配置をめぐる対立の歴史があり、これは明治期の県庁位置問題に遡る。
構造としては、盆地が山で仕切られていることが原因である。県の面積が全国4位である一方、可住地はその一部で、盆地間の往来には峠を越える必要がある。県内のテレビ放送は全県1波だが、新聞・鉄道・高速道路の系統は地域ごとに分かれ、南信は愛知県の名古屋方面、東信は群馬県・東京都方面、北信は新潟方面へ向く。
産業[編集]
精密機械工業が県の工業の柱である。諏訪・岡谷を中心に、戦時期の疎開工場を起点として時計・カメラ・光学機器の集積が形成され、戦後は「東洋のスイス」と呼ばれた。現在は電子部品・産業用機器へ移り、精密加工の技術が引き継がれている。
農業は標高を活かした高原野菜が中心で、レタス・セロリ・白菜などの夏季出荷で強い。果樹はりんご・ぶどう・もも、それにあんずが知られる。米では標高の高さから単位収量ではなく品質で勝負する形になっている。
観光は通年型で、冬はスキー場、夏は避暑(軽井沢など)と登山、通年で温泉が稼働する。軽井沢は明治期に外国人宣教師が避暑地として開いたことに始まり、別荘地としての性格が現在まで続いている。
「信州」という呼び方[編集]
県内外を通じて、県名より「信州」が使われる場面が多い。信州そば、信州味噌、信州サーモン、信州大学のように、商品名・組織名の多くが旧国名の信濃(信州)を採る。
これは県が盆地ごとに分かれていて「長野県」という単位への帰属意識が弱い一方、信濃国という枠は県の全域と一致しているためと説明される。長野市を指す「長野」と県全体を指す「長野」が混同されやすいという実務上の事情も重なっている。
歴史[編集]
武田氏と上杉氏が争った川中島の合戦は現在の長野市周辺が舞台である。近世には中山道と甲州街道が通り、宿場町が街道沿いに並んだ。妻籠・馬籠の町並みは、街道時代の構成が残る例として保存されている。
近代以降は製糸業が県の主要産業で、諏訪の製糸工場は全国有数の規模だった。この製糸業の衰退後に精密機械が入ってきたことが、現在の工業構造の起点になっている。
1998年に長野市を中心として冬季オリンピックが開催され、これに合わせて北陸新幹線(当時の長野新幹線)が東京都から長野まで開業した。
海外の反応[編集]
訪日客の動線では、スキーリゾートとしての白馬・野沢温泉が英語圏でとくに知名度が高く、オーストラリア・欧州からの長期滞在客が定着した地域として扱われる。雪質を指す「JAPOW」という語が海外のスキー愛好者の間で使われるようになったのも、この地域と北海道が中心である。
地獄谷野猿公苑の温泉に入る猿は「snow monkey」として海外メディアで繰り返し取り上げられ、長野県の代表的な画像素材になっている。一方、野生動物への近づき方をめぐっては受け入れ側のルール整備が必要という指摘があり、望ましい距離のとり方については意見が分かれている。
よくある質問[編集]
Q. 長野県はいくつの県と隣接している? 8県(新潟・群馬・埼玉・山梨県・静岡県・愛知県・岐阜県・富山)。全国最多である。
Q. 長野県は中部地方? 中部地方の中央高地に区分される。天気予報では独立した「長野県」の枠が使われることが多い。
Q. 県庁所在地はなぜ長野市? 明治の府県統合で長野(善光寺平)に県庁が置かれた経緯があり、松本を推す動きとの間で長く対立があった。現在も県の主要施設は両市に分散している。
Q. 「信州」と「長野県」は同じ範囲? ほぼ一致する。信濃国の範囲が現在の長野県とほぼ同じであるため、旧国名がそのまま県全体を指す語として使える。
余談[編集]
- 県歌「信濃の国」は県内で広く歌われており、県民の多くが歌えるとされる。県の一体感が弱いと言われる一方で、県歌の浸透度は高いという組み合わせがしばしば話題になる。
- 海に面さないのに「信州サーモン」という養殖魚のブランドがある。冷たい清流を使った淡水養殖で、内陸県が水産物のブランドを持つ例になっている。
- 日本の標高上位の山の多くが県境に集まっており、静岡県・山梨県・岐阜県との境界線がそのまま3000メートル級の稜線になっている。
外部リンク[編集]
- 長野県公式サイト