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配信が放送の補完にとどまるのか、テレビの主戦場そのものが移るのかについては、放送収入がなお大きいことを根拠に補完とみる説明と、若年層の視聴時間がすでに配信側にあることを根拠に移行とみる説明が並立しており、評価は定まっていない。 | 配信が放送の補完にとどまるのか、テレビの主戦場そのものが移るのかについては、放送収入がなお大きいことを根拠に補完とみる説明と、若年層の視聴時間がすでに配信側にあることを根拠に移行とみる説明が並立しており、評価は定まっていない。 | ||
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2026年9月18日 (金) 17:40時点における最新版
| 株式会社TVer TVer INC. | |
|---|---|
| 略称 | ティーバー |
| 国家 | 日本 |
| 種類 | 株式会社 |
| 市場情報 | 非上場 |
| 業種 | 情報・通信業(映像配信) |
| 本社所在地 | 東京都港区赤坂2-4-6 赤坂グリーンクロス |
| 設立日 | 2006年4月3日 |
| 年齢 | 20周年 |
| 代表者 | 大場洋士(代表取締役社長) |
| 資本金 | 1億円 |
| 主要株主 | 日本テレビ/テレビ朝日/TBSテレビ/テレビ東京/フジテレビジョン(在京民放5社)ほか |
| 主要子会社 | 株式会社TVer DATA MARKETING |
| 別名 | 民放公式テレビ配信サービス |
| リンク | https://tver.jp/ |
概要[編集]
TVer(ティーバー)とは、日本の民放テレビ局が共同で運営する無料の動画配信サービス、および運営会社である株式会社TVerの名称である。放送された番組を一定期間だけ無料で見られる「見逃し配信」を中核に据えている。
詳細[編集]
サービスの開始は2015年10月26日。日本テレビ・テレビ朝日・TBSテレビ・テレビ東京・フジテレビの在京民放5社が共同で立ち上げた。運営は当初、2006年4月3日設立の株式会社プレゼントキャストが担っていたが、2020年7月に5社が資本を増強したうえで社名を株式会社TVerへ変更し、配信基盤を各局が直接運営する体制に切り替えている。
現在はドラマ・バラエティ・アニメ・スポーツ・ニュースなど数百番組を、パソコン・スマートフォン・タブレット・テレビ受像機から無料で視聴できる。
なぜ競合局が同じ入口に相乗りしたのか[編集]
放送では、視聴者がチャンネルを切り替えるという行為そのものが局をまたぐ導線になっていた。目当ての番組がなければ隣の局に回る、という動きが「テレビを見る」という習慣そのものを支えていた面がある。
ところが各局が個別に配信アプリを出すと、この導線は消える。視聴者は局ごとにアプリを入れ替え、それぞれで登録し、番組を探す入口が5つに割れる。局にとって配信で失う可能性があるのは、他局に取られる視聴者ではなく「テレビ番組を見るという行為そのものをやめる視聴者」のほうである。奪い合いによる損失より、市場ごと縮む損失のほうが大きいと見れば、競合が同じ器に乗る判断は合理的になる。TVerの共同運営は、放送が持っていた「回せば別の局の番組がある」という状態を、配信の側に作り直す試みとして読める。
無料・広告付きという選択[編集]
NetflixやU-NEXT、Disney+のような月額課金ではなく、広告付きの無料配信を選んでいる。広告で成り立つ無料の番組という形は、日本のテレビが半世紀以上続けてきた形そのものであり、視聴者に「契約する」「料金を払う」という新しい習慣を要求しない。導入の障壁がもっとも低い設計といえる。
裏返せば、1本あたりの収入は広告の単価に縛られる。番組の制作費を配信収入だけで賄う設計にはなりにくく、TVerが自前の制作より「放送済み番組の受け皿」として組まれているのはこの構造の帰結でもある。
見逃し配信という形式[編集]
配信期間は番組によるが、放送からおおむね1週間前後に限られることが多い。これは出演者・音楽・原作などの権利処理が、放送時に結んだ契約の範囲に縛られるためである。無期限に置くには契約を取り直す必要があり、その交渉は番組ごとに発生する。「見逃し」という名称自体が、配信を放送の補助として位置づけた契約設計の反映になっている。
近年はこの枠を越える動きも進み、放送と同時に配信するリアルタイム配信や、過去回をまとめて配信する企画も広がっている。
数字と広告取引への接続[編集]
運営側の公表によれば、2024年8月時点で月間の動画再生数は4.9億回を超え、月間ユニークブラウザ数は4100万超、アプリの累計ダウンロードは7800万を超えた。
2024年6月には視聴率調査を手がけるビデオリサーチとの合弁会社「株式会社TVer DATA MARKETING」を設立している。配信の視聴データを広告取引の指標として扱えるようにする動きで、放送が長く視聴率という一本の物差しで売られてきたのに対し、配信では再生数・視聴完了率・利用者属性など複数の数字が並ぶ。買う側が放送と配信を並べて比較できる形に揃わないかぎり、広告の予算は動きにくい。
配信が放送の補完にとどまるのか、テレビの主戦場そのものが移るのかについては、放送収入がなお大きいことを根拠に補完とみる説明と、若年層の視聴時間がすでに配信側にあることを根拠に移行とみる説明が並立しており、評価は定まっていない。
余談[編集]
名称は「TV」に「〜する人」を表す英語の接尾辞を足した造語とされる。
会社の設立年(2006年)とサービス開始年(2015年)が9年離れているのは、TVer社が既存の会社を母体に社名を変更したためで、登記上の設立日だけを見るとサービスより9年古い会社ということになる。同種のずれは、事業の中身が入れ替わった会社ではしばしば起こる。
お気に入り登録やマイリストは、放送時代には存在しなかった機能である。放送は編成表という共通の時間割を全員が共有する仕組みだったが、配信では各自が各自の一覧を作る。同じ番組を同じ時間に見るという前提が薄れると、翌日の「昨日のあれ見た?」という会話が成立する条件も変わってくる。