警告: このページの古い版を編集しています。 公開すると、この版以降になされた変更がすべて失われます。※ ログインしていません。編集を行うと、あなたのIPアドレスが公開されます。ログインまたはアカウントを作成すれば、あなたの編集はその利用者名とともに表示されるほか、さまざまなメリットもあります。スパム攻撃防止用のチェックです。 決して、ここには、値の入力はしないでください!== 概要 == '''電子書籍'''とは、書籍や雑誌の内容を電子データとして配信し、スマートフォン・タブレット・専用端末などの画面で読む形式の出版物である。日本では売上の9割以上が[[漫画]]で占められており、実質的には「電子コミックの市場」として動いている。 == 詳細 == 出版科学研究所の集計によると、2025年の日本の出版市場は紙と電子を合わせて1兆5,462億円(前年比1.6%減)で、そのうち電子出版が5,815億円(同2.7%増)だった。市場全体に占める電子の比率は37.6%である。 この電子出版5,815億円の内訳のうち、電子コミックが5,273億円を占める。電子出版市場に対する比率は90.7%で、残りが文字ものの電子書籍と電子雑誌ということになる。紙が4.1%減となる一方で電子が伸びているため、全体の減少幅は紙単独より小さくなっている。 つまり日本の電子書籍を語るときは、まず「漫画の話である」と踏まえておく必要がある。海外では文字ものの電子書籍が中心の市場も多く、日本の構成比はかなり偏っている。 == なぜ漫画に偏るのか == 理由は読み方の性質に求められる。漫画は1ページあたりの滞留時間が短く、次のページへ進む動作が頻繁に起きる。紙の本ではページをめくる手間が読書のリズムに含まれるが、画面では指の動きだけで済むため、漫画のほうが操作上の相性がよい。 巻数の多さも効いている。数十巻あるシリーズを紙で揃えると保管場所が要るが、電子なら端末ひとつに収まる。既刊が多い作品ほど電子へ移行する動機が強く、結果として長期連載が電子の売上を支える構造になっている。 無料で試せる仕組みも大きい。冒頭数話を無料で公開し、続きを購入させる形式は紙の書店では成立しないが、アプリ上では自然に組める。[[ピッコマ]]や[[LINEマンガ]]が採用している待てば無料の方式は、時間をかければ無課金でも読み進められる代わりに、続きを急ぐ読者から課金を得る設計である。 一方で文字ものは、読者が「紙で読みたい」と考える比率が高い分野が残っている。文庫や新書は単価が安く、電子に移す利点が漫画ほど大きくない。学術書や実用書は検索性の面で電子に利があるが、市場規模そのものが小さい。 == 配信形式と端末 == 主要な配信形式はEPUBで、リフロー型(画面幅に応じて文字が流れる)とフィックス型(ページの見た目を固定する)に分かれる。文字ものはリフロー型、漫画や雑誌はフィックス型が基本になる。文字サイズを変えられるかどうかはこの違いによる。 専用端末としては[[Amazon]]のKindle端末や楽天Koboが知られる。電子ペーパーを使うため画面の発光が弱く、長時間の読書に向く一方で、カラー表示や描画速度には制約がある。近年は多くの読者がスマートフォンで読んでおり、専用端末は文字もの中心の読者向けという位置づけに落ち着いている。 購入したものが「本の所有」にならない点は、紙との最も大きな違いである。多くのストアで購入は閲覧権の取得であり、サービスが終了すれば読めなくなる可能性がある。過去に配信を終了したストアでは、代替ストアへの移行やポイント返還といった対応が取られた例がある。 == 電子から生まれた作品 == 電子が主流になった結果、紙の雑誌を経由しない作品が増えた。[[小説家になろう]]や[[カクヨム]]で連載された小説が[[ライトノベル]]として書籍化される流れ、無料web漫画誌に連載されて単行本と電子配信で採算を取る流れは、いずれも紙の雑誌を読者の入口として使わない設計である。 [[ウェブトゥーン]]はさらに進んで、紙に印刷する前提を最初から持たない。縦スクロールで読む形式は見開きの概念がなく、紙の単行本にするときにレイアウトを組み直す必要がある。[[ピッコマ]]や[[LINEマンガ]]の上位作品には、日本の出版社が制作した縦読み作品も多数含まれている。 [[アース・スター エンターテイメント]]の「コミック アース・スター」のような無料WEBコミック誌は、雑誌自体が収益源ではなく、読者を単行本と電子配信へ送り出す入口として機能している。[[スクウェア・エニックス]]のガンガンONLINE/マンガUP!、[[双葉社]]系の媒体も同じ形である。 == よくある質問 == '''Q. 電子書籍は紙より安いのか。''' A. 同一タイトルでは電子のほうがやや安い場合が多いが、差は大きくない。印刷・輸送・返品のコストが減る一方、配信手数料が発生するためである。値引きよりも、ポイント還元やクーポン、無料話の提供で差が付くことが多い。 '''Q. 買った本が読めなくなることはあるか。''' A. ストアが閉鎖された場合には起こりうる。過去の閉鎖例では他ストアへの移行やポイント返還が行われたが、必ず補償されると決まっているわけではない。 '''Q. 電子と紙で発売日は同じか。''' A. 同時配信が一般的になったが、出版社や作品によって電子が数日遅れることがある。逆に電子先行で配信される作品もある。 '''Q. 日本の電子書籍が漫画中心なのはなぜか。''' A. 巻数の多い長期連載が多く、無料話から課金へつなぐ設計が組みやすいため。文字ものは紙で読む層が厚く、電子へ移る動機が相対的に弱い。 == 余談 == * 電子出版の市場占有率は2025年時点で37.6%だが、漫画だけを取り出せば電子の比率はこれよりずっと高い。全体の数字は文字ものの紙が引き下げている。 * 電子のほうが在庫という概念がないため、刊行から年数の経った巻が突然売れることがある。アニメ化や[[ウェブトゥーン]]化のたびに既刊が一斉に動くのは、絶版が存在しない環境ならではの現象である。 * 紙の単行本では表紙のカバーを外すと別の絵が描かれていることがあるが、電子版では収録されない場合がある。この差を理由に紙を買う読者がいる。 * 縦読み作品を紙の本にするときは、コマを横並びに組み直すか、縦長の判型で出すかの選択が生じる。どちらも元の読み方とは違うものになるため、紙化しない作品も多い。 == 外部リンク == * [https://shuppankagaku.com/ 出版科学研究所] * [https://research.impress.co.jp/ebook インプレス総合研究所 電子書籍ビジネス調査報告書] [[Category:企業・サービス]] [[Category:作品・エンタメ]] {{DEFAULTSORT: てんししよせき}} 編集内容の要約: 宇宙wikiへの投稿はすべて、クリエイティブ・コモンズ 表示-継承 (詳細は宇宙wiki:著作権を参照)のもとで公開したと見なされることにご注意ください。 自分が書いたものが他の人に容赦なく編集され、自由に配布されるのを望まない場合は、ここに投稿しないでください。 また、投稿するのは、自分で書いたものか、パブリック ドメインまたはそれに類するフリーな資料からの複製であることを約束してください。 著作権保護されている作品は、許諾なしに投稿しないでください! キャンセル 編集ヘルプ (新しいウィンドウで開きます)