電車男
Train Man
監督 村上正典
脚本 金子ありさ
原作 中野独人『電車男』(新潮社、2004年)
出演 山田孝之、中谷美紀
ジャンル 恋愛
配給 東宝
劇場公開 2005年6月4日
興行収入 約37億円
言語 日本語



概要[編集]

電車男(でんしゃおとこ)とは、2004年に2ちゃんねるの独身男性向け掲示板に書き込まれた、オタク青年と女性の恋愛の経緯をまとめた物語、およびそれを原作とする書籍・映画・ドラマなどの総称である。書籍は100万部を超え、2005年には「電車男ブーム」と呼ばれる社会現象になった。

詳細[編集]

物語の発端は、2004年3月に2ちゃんねるの独身男性板に書き込まれた一つの投稿である。電車の中で酔っぱらいに絡まれていた女性を、アニメや秋葉原が好きな内気な青年がかばった。後日、女性からお礼として高級ブランド・エルメスのティーカップが届いたことから、掲示板の住人たちは彼女を「エルメス」、投稿者を「電車男」と呼ぶようになった。

恋愛経験のない電車男は、エルメスとの食事の約束や服装、会話の内容まで掲示板の住人に相談し、住人たちは冷やかしながらも本気でアドバイスを送った。二人の関係が進むたびにスレッドは盛り上がり、書き込みは同年5月まで続いた。「名無しの住人たちが一人の青年の恋を応援する」という構図が、この物語の最大の魅力とされる。

このスレッドの書き込みをまとめた書籍『電車男』が、2004年10月に新潮社から出版された。著者名義の「中野独人(なかのひとり)」は、掲示板の「中の人」たちを表す架空の名前で、特定の作者がいるわけではない。書籍は2005年6月までに100万部を超えるベストセラーになった。

メディア展開[編集]

映画[編集]

2005年6月、山田孝之主演、中谷美紀がエルメス役の映画版が東宝系で公開された。興行収入は37億円に達するヒットとなり、山田孝之の代表作の一つとなった。

テレビドラマ[編集]

同じ2005年、フジテレビ系で伊藤淳史主演、伊東美咲がエルメス役の連続ドラマが放送された。ドラマ版は原作をもとにしながら、電車男の家族や職場、秋葉原のオタク仲間などのオリジナル要素を大きく加えており、高い視聴率を記録した。放送後にはスペシャル版も制作されている。

舞台・漫画[編集]

舞台化されたほか、複数の漫画家によって漫画化もされた。同じ原作を複数の雑誌が別々に漫画化するという珍しい展開になった。

社会的な影響[編集]

電車男ブームは、それまで一般メディアで否定的に扱われることの多かったオタクを、「純情で一生懸命な青年」として描き直したことで注目された。同じ時期に秋葉原やメイド喫茶、「萌え」がテレビで盛んに取り上げられたこともあり、2005年はオタク文化が一般に広く知られるきっかけの年として語られる。

また、ネット掲示板の書き込みが書籍・映画・ドラマに展開された最初の大規模な成功例として、その後の「ネット発のコンテンツ」の先駆けとも位置づけられている。

実話かどうか[編集]

電車男が実話かどうかについては、当初から議論があった。書籍には実話であるとの明記はなく、掲示板の内外では「話がうまくできすぎている」「創作ではないか」という指摘が多く出た。一方で、実際の書き込みの流れを根拠に実話だと考える人もいる。

出版にあたって新潮社の編集者と当時の2ちゃんねる管理人ひろゆきが面会したことは知られているが、電車男本人やエルメスの実在を示す決定的な情報は公開されていない。真偽は現在も確認されていない。

よくある質問[編集]

電車男は実話?
実話として書き込まれたが、創作ではないかという指摘も多い。本人の実在を示す決定的な情報は公開されておらず、真偽は確認されていない。
エルメスの名前の由来は?
お礼としてエルメスのティーカップを贈ったことから、掲示板の住人が付けたあだ名である。
映画とドラマの主演は?
映画は山田孝之と中谷美紀、ドラマは伊藤淳史と伊東美咲。

余談[編集]

  • ドラマ版のオープニングでは、エレクトリック・ライト・オーケストラの楽曲「トワイライト」が使われ、1980年代のSF大会用自主制作アニメ「DAICON IV オープニングアニメ」へのオマージュ映像が話題になった。
  • 作中で電車男とエルメスが紅茶の話をしたことから、実在の紅茶店にファンが訪れる現象も起きた。
  • 電車男の成功後、ネット掲示板の書き込みを書籍化する企画が相次いだ。

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