栃木県

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宇都宮市から転送)

概要[編集]

栃木県(とちぎけん)とは、関東地方の北部に位置する日本の県である。県庁所在地は宇都宮市。県内に栃木市があるにもかかわらず県庁が宇都宮市に置かれていることや、いちごの生産量が長年全国1位であること、日光を擁することで知られる。

詳細[編集]

面積は6,408.09km²(2025年10月1日現在・国土地理院面積調)、推計人口は1,864,833人(2025年10月1日現在の国勢調査速報値)、人口密度は291.01人/km²。市町村は14市11町の計25市町で、村が一つもない。中核市は県庁所在地の宇都宮市。

隣接するのは福島県・茨城県群馬県埼玉県の4県。最高点は日光白根山(標高2,578m)で、これは群馬県との県境にあり関東地方の最高峰にあたる。周囲長は487.0km。海に面していない内陸県である。

宇都宮地方気象台の観測では年間平均気温14.9℃、年間日照時間2,071時間。夏の雷の多さで知られ、宇都宮は「雷都」と呼ばれることがある。県の木はトチノキ(1966年告示)。

群馬県と数字が揃う県[編集]

栃木県と群馬県を並べると、数字が不自然なほど近い。

  • 推計人口:栃木 1,864,833人/群馬 1,867,582人(いずれも2025年10月1日現在)
  • 最高点:どちらも日光白根山 2,578m(両県の県境にあるため)
  • 面積:栃木 6,408.09km²/群馬 6,362.28km²

人口差は3千人弱、面積差も50km²ほどしかない。どちらも海を持たない関東北部の内陸県で、県庁所在地の名前が県名と一致せず、県南に東京通勤圏を抱えつつ県北は山岳・温泉地帯という構造まで共通している。

一致は偶然の並びだが、両県が並べて語られやすい理由でもある。県の性格を決めているのは県境の線ではなく、関東平野の北端という位置と、その先に山が控えているという地形で、それを両県で分け合っているというほうが実態に近い。関東最高峰が両県の県境にあるのは、その分け合いの象徴のような事実である。

なぜ県庁は栃木市ではなく宇都宮市なのか[編集]

県内に「栃木市」があるのに県庁所在地が宇都宮市であることは、この県について最もよく検索される疑問である。

経緯は明治期にさかのぼる。1873年(明治6年)6月15日、栃木県と宇都宮県が合併して現在の栃木県が成立し、県庁は栃木町(現在の栃木市)に置かれた。県名が「栃木」なのは、この最初の県庁所在地の名前をそのまま採ったためである。

その後1882年(明治15年)ごろから県庁を宇都宮町へ移す運動が起こり、1884年(明治17年)1月21日に移転が実現した。理由として挙げられるのは、宇都宮が県のほぼ中央にあって交通の便がよかったこと、宇都宮側が巨額の移転費用を負担する姿勢を見せたこと、そして当時すでに宇都宮の市街地の発展が栃木を上回りつつあったことである。

県名と県庁所在地名が一致しない県は群馬県(前橋市)、埼玉県(さいたま市)、茨城県(水戸市)、兵庫県(神戸市)など複数あるが、栃木県は「県名と同じ名前の市が県内に別に存在する」という点で他と違う。県名を捨てずに県庁だけを動かした結果、地名としての栃木と県庁としての宇都宮が並立することになった。

なお「栃木」という地名の由来自体には諸説あり、神社社殿の千木と鰹木が遠目に十本に見えたことから「十千木」と呼んだという説、トチノキに由来するという説、河川の氾濫で千切れた地形を指すという説などが並んでいて、定説は確立していない。

いちごと餃子と日光[編集]

栃木県の産物としてまず挙がるのがいちごで、収穫量は長年にわたり全国1位を保っている。主力品種の「とちおとめ」は県の農業試験場で育成されたもので、県として品種開発に投資し続けてきた結果が産地の維持につながっている。県産いちごは「とちおとめ」のほか「スカイベリー」「とちあいか」などが続く。

宇都宮市の餃子は、1990年代以降に市が家計調査の餃子購入額の順位を積極的に打ち出したことから広まった。ここで重要なのは、餃子そのものは全国どこでも食べられる料理だという点である。特産品としての強さは原料や製法ではなく「統計上の数字」を根拠にしているため、順位が入れ替わると話題の性格も変わる。実際に浜松市や宮崎市と首位を争う年があり、その争い自体がニュースとして流通している。

観光では日光の比重が大きい。日光東照宮・二荒山神社・輪王寺とその周辺は1999年に「日光の社寺」として世界文化遺産に登録された。日光国立公園、鬼怒川・川治・那須の温泉地帯、いろは坂と中禅寺湖もこの県北エリアに集中しており、県の観光はかなりの部分がこの一帯に依存している。

よくある質問[編集]

栃木県の県庁所在地はどこか
宇都宮市。1873年の県成立時は栃木町(現・栃木市)に県庁が置かれていたが、1884年に宇都宮へ移転した。
栃木県に村はあるか
ない。14市11町の計25市町で構成されており、村が一つもない県のひとつである。
関東地方の最高峰はどこか
日光白根山(2,578m)。栃木県と群馬県の県境に位置するため、両県の最高点が同じ山になっている。
いちごの生産量は全国何位か
長年にわたり全国1位。代表品種は県が育成した「とちおとめ」。

余談[編集]

  • 県名の由来になった栃木市は、江戸時代に巴波川の舟運で栄えた商都で、いまも蔵の街並みが残る。県庁が去ったあとも都市としての性格が残った例である。
  • 宇都宮は雷の発生日数が多く、夏の午後に雷雲が発達する地形条件(関東平野の北端で山からの風がぶつかる)がその背景にある。「雷都」という呼び方はここから来ている。
  • 茨城県群馬県埼玉県が都道府県魅力度ランキングの下位で話題にされ続けているのに対し、栃木県はその三県ほどには自虐の文脈で扱われていない。目立った下位でも目立った上位でもない位置にあるためで、話題化という点ではむしろ不利に働いている面がある。
  • 関東地方の1都6県のうち、海に面していないのは栃木・群馬県埼玉県の3県である。
  • 日光白根山は群馬県の記事でも最高点として扱われる。県境の山が両県の最高地点を兼ねる例は全国にいくつかあるが、それが関東の最高峰であるケースは栃木・群馬だけである。

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