概要[編集]
奈良県とは、近畿地方の中南部に位置する内陸県である。県庁所在地は奈良市。人口は約128万人。8世紀に平城京が置かれた地で、県内に3件の世界遺産を持つ。
詳細[編集]
北は京都府、西は大阪府、東は三重県、南は和歌山県と接する。県域は北部の奈良盆地に人口が集中し、県土の大半を占める南部は吉野の山地である。人口の9割近くが北部に住む一方、面積では南部が大半を占めるという、南北の落差が大きい県である。
大阪都心まで電車で30分から40分という距離のため、北部は住宅地としての性格が強い。昼間人口が夜間人口を下回る割合は全国でも大きく、「県外へ働きに出る県」と説明される。県内の産業規模が小さいことは弱点として指摘される一方、住環境と歴史資産が選ばれる理由にもなっている。
古代の都[編集]
710年に藤原京から平城京へ遷都され、784年までの都が置かれた。碁盤目状の街区、朱雀大路、大極殿という都城の構造は大陸の都にならったもので、平城宮跡は現在、国営公園として整備され大極殿が復原されている。
東大寺の大仏(盧舎那仏)は聖武天皇の発願によるもので、752年に開眼供養が行われた。当時の国力を集中させた事業で、資材と労働力の調達のために全国から人と物が動いている。現在の大仏殿は江戸期の再建で、創建時より規模は小さいが、それでも木造建築としては世界最大級である。
法隆寺は現存する世界最古の木造建築群とされ、1993年に日本で最初の世界文化遺産として登録された。
奈良公園と鹿[編集]
奈良公園の鹿は野生動物で、国の天然記念物に指定されている。飼育されているわけではなく、公園と周辺に生息する群れが人の生活圏と重なっている状態である。頭数は1,000頭を超える。春日大社の神の使いとされてきたことが、この鹿が長く保護されてきた背景にある。
一方で、農作物の被害、交通事故、観光客が与える食べ物による健康被害といった問題が継続しており、頭数の管理をどうするかについては市街地と農村部で立場が分かれている。鹿せんべい以外を与えないよう求める案内が繰り返し出されているのは、この事情による。
海外の反応[編集]
奈良は京都からの日帰り先として英語圏で定着しており、鹿が「お辞儀をする」という動画が拡散したことで知名度が上がった。実際にはせんべいを求める行動であって動物側の礼儀ではない、という説明も同時に広まっている。
鹿への接し方をめぐっては、近づきすぎて負傷する事例が報じられ、注意喚起の多言語化が進んだ。野生動物と観光をどこまで両立させるかについては、接触を制限すべきだという意見と、現状の距離感を保つべきだという意見が併存している。
よくある質問[編集]
Q. 奈良県の世界遺産は?
A. 「法隆寺地域の仏教建造物」(1993年)、「古都奈良の文化財」(1998年)、「紀伊山地の霊場と参詣道」(2004年・和歌山県、三重県と共有)の3件である。
Q. 奈良と京都はどう違う?
A. 都が置かれた時代が違う。奈良は8世紀、京都は794年以降である。建築や仏像の様式も、奈良のほうが大陸の影響が色濃い。
Q. 鹿は触ってもいい?
A. 野生動物なので、興奮させる行動を避けるよう案内されている。角のある季節や出産期はとくに距離を取るよう掲示が出る。
余談[編集]
- 吉野の桜は山の斜面に約3万本が植えられており、下から順に咲くため見頃の期間が長い。
- 東大寺と、法隆寺のある斑鳩は20キロメートルほど離れている。同じ日に回るには移動の時間を見込む必要がある。
- 柿の収穫量が全国上位で、柿の葉寿司は保存食から土産物になった例である。
- 県北部は私鉄路線が網の目状に走る一方、南部の山間部は公共交通が限られる。同じ県内で移動の難易度が大きく違う。