丸紅株式会社
Marubeni Corporation
略称 丸紅
国家 日本
種類 株式会社
市場情報 東京証券取引所プライム市場 8002
業種 卸売業(総合商社
本社所在地 東京都千代田区大手町一丁目4番2号
設立日 1949年12月1日
年齢 76周年
代表者 大本晶之(代表取締役社長)
主要株主 バークシャー・ハサウェイ(2026年5月に保有比率10%超と報道)
主要部門 食料、アグリ事業、金属、エネルギー、電力、インフラ、化学品、フォレストプロダクツほか
関係する人物 伊藤忠兵衛(創業者)
リンク 丸紅 公式サイト


概要[編集]

丸紅(まるべに)とは、東京・大手町に本社を置く日本の総合商社で、「五大商社」の一つである。穀物の取扱量と海外の発電事業に強く、「穀物の丸紅」「電力の丸紅」と呼ばれる。実は伊藤忠商事と同じ創業者・同じ起源を持つ「兄弟会社」でもある。

詳細[編集]

丸紅の起源は、1858年に近江商人の初代・伊藤忠兵衛が麻布の「持ち下り」(行商)を始めたことにある。これは伊藤忠商事の起源とまったく同じで、両社は同じ創業日を持つ。伊藤家の商売は明治・大正期に大きくなり、呉服・綿布を扱う「伊藤長兵衛商店」系統と、貿易を担う系統に分かれていった。社名の「丸紅」は、伊藤長兵衛商店が使っていた商標(丸の中に「紅」の字)に由来する。

戦時中、伊藤忠系の会社は統合されて「大建産業」という一つの会社になったが、戦後の過度経済力集中排除法によって1949年に4社に分割された。このとき誕生したのが丸紅(当時は丸紅株式会社)と伊藤忠商事である。つまり丸紅と伊藤忠は、財閥解体の産物として分かれた「元・同じ会社」であり、現在は互いに激しく競い合うライバルになっている。

丸紅はその後、高島屋飯田と合併して「丸紅飯田」となり、繊維商社から総合商社へと転換した。1972年に社名を丸紅に戻している。

事業の特徴[編集]

穀物の丸紅[編集]

丸紅は、穀物(大豆・トウモロコシ・小麦など)の取扱量で日本の商社の中で首位級を誇る。2013年には米国の穀物大手ガビロンを買収して世界の穀物メジャーに挑んだが、期待した利益が出ず、巨額の減損を計上したのち2022年に売却した。この「ガビロンの教訓」は、商社による大型買収の難しさを示す例として語られる。

電力の丸紅[編集]

海外で発電所を持って電気を売るIPP(独立系発電事業者)事業に早くから取り組み、世界各地で発電所の権益を持つ。近年は再生可能エネルギーや、発電所を他社に売却して得た資金を次の投資に回す「回転型」のビジネスモデルでも知られる。

業績と株主還元[編集]

丸紅は2026年2月、2026年3月期の純利益予想を5,400億円に上方修正し、自社株買いもあわせて発表した。かつて「五大商社で最も弱い」と見られた時期もあったが、近年は株価の上昇率で他社を上回る年もあり、市場の評価が大きく変わった会社の一つである。

ロッキード事件[編集]

丸紅の歴史を語るうえで避けられないのが、1976年に発覚したロッキード事件である。米国の航空機メーカー、ロッキード社の旅客機を全日空に売り込む過程で、代理店だった丸紅を通じて政界に多額の資金が渡ったとされ、元首相の田中角栄らが逮捕された。

丸紅からも会長や役員が逮捕・起訴され、有罪判決を受けた。事件の影響で丸紅は取引の停止や社会的な批判にさらされ、長く業績の足かせになったといわれる。国会の証人喚問で役員が繰り返した「記憶にございません」は、その年の流行語にもなった。

バフェット投資[編集]

2020年にバークシャー・ハサウェイが五大商社株の取得を公表し、丸紅もその対象となった。2025年末時点の保有比率は約9.8%だったが、2026年5月の報道では10.10%に上がったとされ、住友商事とともに10%を超えた。

よくある質問[編集]

丸紅と伊藤忠商事は同じ会社だった?
同じ創業者(初代・伊藤忠兵衛)を持ち、戦時中は「大建産業」という一つの会社だった。1949年の分割でそれぞれ独立した。
丸紅の読み方は?
「まるべに」。
丸紅は財閥系?
三井・三菱・住友の財閥系ではなく、伊藤忠商事と同じ近江商人系の商社である。芙蓉グループ(旧富士銀行系)の一員とされる。

余談[編集]

  • 本社は2021年、皇居に近い竹橋の旧本社跡地に建て替えた新しい丸紅ビルへ移った。所在地の表記は大手町である。
  • 丸紅は1970年代から美術品の収集でも知られ、ボッティチェリの作品を所蔵している。
  • 就職人気では長く三菱商事三井物産伊藤忠商事の後を追う立場だったが、業績改善と株価上昇に伴って人気が上がっているとされる。

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