概要[編集]
ヤングチャンピオンとは、秋田書店が発行している日本の青年向け漫画雑誌である。1988年3月22日創刊。毎月第2・第4火曜日発売の隔週刊で、漫画とグラビアアイドルのグラビアを併載する青年誌の代表格の一つ。
詳細[編集]
創刊と誌風[編集]
1988年3月22日に創刊された。創刊時の編集長は壁村耐三で、『週刊少年チャンピオン』を部数首位に押し上げた編集者として知られる人物である。少年誌で結果を出した編集長が青年誌の立ち上げを担当するという流れは、当時の出版社では一般的だった。
誌面の性格としては、不良漫画やアウトロー漫画の比重が高いことが特徴とされる。長く競合誌とされたのは少年画報社の『ヤングキング』で、同じ層を取り合う関係にあった。
略称は「ヤンチャン」「YC」。単行本は「ヤングチャンピオンコミックス」レーベルから刊行されている。
増刊とデジタル展開[編集]
増刊として2006年創刊の『ヤングチャンピオン烈』、2014年創刊の『別冊ヤングチャンピオン』がある。『別冊』は本誌と同じヤングチャンピオンコミックスから単行本が出るのに対し、『烈』は「ヤングチャンピオン烈コミックス」という専用レーベルを持つ。
このほか、電子版のみの『どこでもヤングチャンピオン』が毎月第4火曜日に配信されていた(2019年 - 2026年)。紙の増刊を電子だけで出すという形は、青年誌が電子配信へ移っていく過程でいくつかの出版社が試みた方式である。
なお1980年代前半に『週刊少年チャンピオン増刊 ヤングチャンピオン』という雑誌が存在したが、現在の『ヤングチャンピオン』との直接的な連続性はないとされる。誌名が似ており一部の作家と編集者が引き継がれているため、混同されやすい。
漫画とグラビアの二本立て[編集]
週刊ヤングジャンプ、週刊ヤングマガジン、白泉社の『ヤングアニマル』と同様、本誌も漫画とグラビアを同じ号に載せる構成を取っている。2018年3月27日には創刊30周年企画として電子グラビア「ヤングチャンピオン デジグラ」の販売が始まった。
青年誌のグラビアがなぜ成立するのかは、購買の動機を分解すると分かりやすい。漫画の連載は読者を毎号引き戻す装置であり、グラビアはその号だけを買わせる装置である。継続購買と単発購買の両方を一冊に入れておけば、部数の落ち込みを別々の理由で支えられる。この設計は1980年代の青年誌でおおむね完成し、いまも大きくは変わっていない。
紙の雑誌が縮んだ2010年代以降は、その一方であるグラビアが電子写真集として単体で売られるようになった。「デジグラ」のような企画は、誌面に載せた写真の使い回しではなく、雑誌ブランドを冠した独立商品として設計されている。ワニブックスをはじめとする写真集の版元と、雑誌の版元が同じ市場で競合する状況が生まれた。
グラビア誌としての位置[編集]
グラビアタレントにとって、青年誌の表紙と巻頭グラビアは実績として数えられる指標になっている。黒木ひかりが『ヤングガンガン』や『ヤングアニマル』を経てテレビへ広がったように、誌面での露出は次の仕事の裏付けとして機能する。ヤングチャンピオンも同じ役割を担っており、2026年には篠崎愛が表紙巻頭を務めている。
よくある質問[編集]
- ヤングチャンピオンの発売日は?
- 毎月第2・第4火曜日。隔週刊である。
- 出版社はどこ?
- 秋田書店。
- 略称は?
- 「ヤンチャン」「YC」。
- グラビアは載っている?
- 漫画とあわせてグラビアアイドルのグラビアを掲載している。電子版の「ヤングチャンピオン デジグラ」も販売されている。
- ヤングチャンピオン烈と別冊ヤングチャンピオンの違いは?
- どちらも増刊だが、単行本レーベルが異なる。『別冊』は本誌と同じヤングチャンピオンコミックス、『烈』は専用の「ヤングチャンピオン烈コミックス」から刊行される。
余談[編集]
- 創刊編集長の壁村耐三は業界内で語り草の多い人物で、『週刊少年チャンピオン』の全盛期を作った編集長として名前が残っている。青年誌の創刊を任されたのは、その実績があってのことだった。
- 「ヤング」を冠した青年誌は、集英社の週刊ヤングジャンプ、講談社の週刊ヤングマガジン、白泉社の『ヤングアニマル』、スクウェア・エニックスの『ヤングガンガン』と各社に揃っている。少年誌の名前に「ヤング」を足して青年層向けの派生誌を作るという命名法は、1980年代にほぼ定着した。
- 電子版のみの『どこでもヤングチャンピオン』は、誌名からして「どこでも読める」ことを売りにしていた。紙の雑誌の名前を電子に持ち込むとき、携帯性を誌名に織り込む発想は他社ではあまり見られない。